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『ヒマワリ』川柳

お客様から「ヒマワリ」を戴いた。
夏を代表する陽気な花も、8月の終わりに見ると、何だか物憂げな表情をしているかのようだ。

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ヒマワリ(向日葵)は、キク科の一年草。
原産地は北アメリカ。日本には17世紀に伝来。
花弁は大きな1つの花のように見えるが、実際は頭状花序と呼ばれ、多数の花が集まって1つの花の形を形成している。これはキク科の植物に見られる特徴。外輪に黄色い花びらをつけた花を舌状花、内側の花びらがない花を筒状花と区別して呼ぶ場合がある。
日回りと表記されることもあり、またニチリンソウ(日輪草)、ヒグルマ(日車)、向日葵を音読みしてヒュウガアオイとも呼ばれる。
太陽の動きにつれて花が回るのは生長に伴うもので、実際に太陽を追って動くのは生長が盛んな若い時期だけ。
種実は食用や油糧とする。

花言葉は「私は貴方だけを見つめる」。
俳句の季語は「夏」。

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課題『ヒマワリ』の川柳を集めてみた。

【ヒマワリ】
暗闇の先にヒマワリ咲いてるか(しろ 章子)
ひまわりの丘に少年期の迷路(福島 久子)
ひまわりの丘に未来の豆ゴッホ(大港とも子)
炎天を見回すひまわりの天下(久保田半蔵門)
晩節の庭向日葵の種を播く(村岡 義博)
特大のひまわり一つ男の絵(山崎知恵子)
太陽に恋したヒマワリの鼓動(渡辺千代子)
ひまわりが咲きゴクゴクと水を飲む(加賀田干拓)
向日葵のように素直に生きている(川渕キヨ子)
ひまわりの余韻よろしく冬を越す(伊藤 我流)
ひまわりの野原ゴッホの影がゆく(児玉 幸子)
ひまわりは明るい筈と試される(熊谷冨貴子)
ヒマワリの酎提げてゴッホの墓前(大木 俊秀)
母さんの笑顔ひまわり咲いたよう(紺矢はじめ)
ひまわりの吐息きこえる昼下がり(撰 喜子)
へんくつなヒマワリ何時も下を向き(松原 敏和)
ひまわりと呼ばれおんなに遠く生き(富田 房成)
老残のひまわり時を持っている(小川 清)
ひまわりの揺れる背丈の小宇宙(姫野 正夫)
引き際もまたひまわりと月見草(八木沼福男)
ひまわりの迷路に過去が見えてくる(栗山 加代)
ヒマワリのかりたてられるままに咲く(三浦 哲夫)
ひまわりの首は愛する人に向き(原 悠里)
向日葵が笑い損ねている冷夏(秋元 和可)
ひまわりの迷路で動く夏帽子(水田みわ子)
ヒマワリの角度で君におじぎする(渡邉 理紗)
遅咲きのひまわりがんばったんだね(安土 理恵)
ひまわりの後ろ姿を見てしまう(西崎久美子)
積んで来た汗ひまわりがワッと咲く(浅利 悦子)
向日葵の根元にぽたり闇がある(高瀬 霜石)
ヒマワリで囲む反戦基地の街(山口まもる)
ひまわりと自立を競う病み上がり(五月女博志)
向日葵が笑うと青空も笑う(山本野次馬)
ひまわりの前でゴッホの顔になる(上野勝比呂)
ひまわりの背丈へ燃えてくるカンナ(多田 誠子)
ひまわりの首よ和解をする重さ(森中恵美子)
向日葵の果てを見ている夏の風邪(森中恵美子)
ひまわりの向うに学歴を曝す(森中恵美子)
ひまわりに目鼻をつけてみたくなる(森中恵美子)
仲間ほめ夾竹桃もひまわりも(森中恵美子)
ひまわりを的にしているから疲れ(森中恵美子)
生き残る妥協をひまわりが笑う(森中恵美子)
向日葵を捨てサルビアに傾く陽(澤 車楽)
ひまわりはみんなうつむく原爆忌(勝田鯉千之)
ひまわりと菊ほど違う姉妹(村上 栄蔵)
生きる明るさを向日葵から貰い(林 千代子)
ひまわりは焦げて聖者のように立つ(東野 節子)
ひまわりの不遜を許す風は秋(吉村 雅文)
強情なヒマワリでした枯れました(山本 乱)
ひまわりが咲いてる強くなれ坊や(加藤 角市)
立ち枯れるまでひまわりであらんとす(外山あきら)
向日葵の自画像におや影がない(冨永紗智子)
ひまわりの丈おとうとを思うなり(木本 朱夏)
こんな世もひまわり凛と咲いている(田口 麦彦)
不在証明ひまわりの種ほの暗し(吉田久美子)
大らかに生き直したい向日葵よ(柿山ヒロ子)
ひまわりも渇のきわみのダリの午後(村上 氷筆)
ひまわりの高さで笑う少女らは(嶋村 幸)
ひまわりと張り合う妻の夏帽子(宮 昭一)
ひまわりに号令などは無用です(松山 芳生)
ひまわりに見守られてる里の母(吉田 征二)
太陽に背くヒマワリなら愛す(さわだまゆみ)
ひまわりもジェラシーを抱くビキニ痕(さわだまゆみ)
ひまわりが見逃さなかった夏の嘘(さわだまゆみ)
ひまわりの心が開けた第二幕(さわだまゆみ)
ひまわりの視線逃れる白日傘(さわだまゆみ)
ひまわりも日陰が好きと訴える(さわだまゆみ)
ひまわりの一途さ懐かしんで秋(さわだまゆみ)
ゴッホの絵バブルに湧いた頃もある(洋江)
ひまわりの迷路に愛をためされる(よしえ)
六十五年前もひまわり咲いていた(伸)
ひまわりの影もうつむく終戦日(薫)
原発を許さぬ向日葵仁王立ち(甚五朗)
ひまわりに背中押されて行く朝日(京子)
向日葵に湿った話は似合わない(七五)
向日葵の声が弾けたシャボン玉(イサヲ)
病室のひまわりに聞く退院日(静子)


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Commented by attainmentofall8 at 2015-08-29 18:11
お疲れ様~。向日葵だけの句を並べ比べてみると、一流の柳人方の川柳でも巧拙が見えてきますね。僕の次の三句がいいなと思いました。
晩節の庭向日葵の種を播く(村岡 義博)
ひまわりの後ろ姿を見てしまう(西崎久美子)
太陽に背くヒマワリなら愛す(さわだまゆみ)

Commented by ringo-utahime at 2015-08-29 20:28
夢修さん、こんばんは。お疲れ様です。

私の句も選んでくださって、ありがとうございます。

月末の雨の週末で………今夜も宮崎の夜の街は静かそうです。

(((^_^;)
Commented by synjyoko at 2015-08-29 20:41
青いガラスの花器が素敵!
Commented by ringo-utahime at 2015-08-29 20:57
紅雀さん、ありがとうございます。
花器を褒められるとは予想外でした。(笑)
百円ショップで十年位前に買ったものだったような……。

(^o^;)
Commented by synjyoko at 2015-08-30 18:58
そういえば昔、義母に花器を褒められたことがあって、がっかりしたのを思い出しました。
いいえ、お花が素敵ですよ!りんごちゃん💛
Commented by ringo-utahime at 2015-08-30 19:24
あはは。
紅雀さん、がっかりはしてないよ。
ブルーの花器、菱木誠さんも褒めてくださいました。

o(^o^)o
by ringo-utahime | 2015-08-29 14:03 | 川柳(課題別) | Comments(6)

2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡


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