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宮崎番傘9月吟行会②(綾、国富)

〈剣柄稲荷神社〉
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〈樹齢一千年の楠の大木〉
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〈句会会場〉
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12時から国富町の会議室で、昼食。
13時30分投句締め切り、14時から披講。
出席28名+欠席投句10名=合計38名。
各課題ごとに約40句を選出。

入選作を下記に紹介。
※ボイスレコーダーからの聞き取り筆記のため、表記の間違いもあり。


【面影】 主税みずほ選
たそがれて面影映す同窓会(房子)
記念碑に父の面影偲ぶ文字(巽)
気味悪い孫が突然する仕草(彦猫)
昔日の面影さがす囲炉裏ばた(鈴女)
再会に面影残る片えくぼ(弐恵娘)
DNA受け継いだ子の涼しい目(博之)
DNA孫の眉間に父を見る(紅雀)
あの頃の面影残る過疎の村(淳子)
ミシン踏む母の面影セピア色(敬女)
彼岸花 母の面影胸熱く(敏子)
日の丸弁当開けて昭和の顔になる(喜宏)
モンローの面影うつす君の腰(のりとし)
ピンボケの父母の面影たしかめる(弘二)
子の顔に我が面影を探す親(凡童)
飽きもせず君の面影抱くピアス(照代)
面影は小さき胸のセーラー服(公笑)
死ぬという母の悋気を止めた子ら(南風)
十六の面影もない厚化粧(のりとし)
面影は孫を通してよみがえり(公笑)
わくら葉に面影残し友の通夜(弐恵娘)
面影を原爆洞に残すだけ(鈴女)
面影と朝まで踊る風の盆(桂介)
母の面影まだ薄れない七年忌(大義)
面影を引きずり沈む昼の月(房子)
学友の面影石に名を残す(ほたか)
妻が逝き足跡たどる古都の秋(博)
初恋の人消した面影再稼働(凡童)
面影が気になる君が連れてる子(九州男)
面影が消えてしまった同窓会(さだお)
世話好きの母の影追う硯箱(まゆみ)
美人系だった面影とうに捨て(淳子)
初恋の面影のこるレントゲン(せつこ)
岩松に頑固な父の過去を見る(せつこ)
満月に面影慕う世もすがら(放浪)
佳5 道標いたずら童子が顔を出す(南風)
佳4 古民家へ馴染んだ昭和の面影(美千)
佳3 スクランブル面影を追う交差点(九州男)
佳2 負戦国の面影もない安保法(九州男)
佳1 面影にふと立ち止まる交差点(桂介)
準2 特攻の遺影に似たるあごの線(紋章)
準1 父さんの笑顔に会える橋に来る(紅雀)
特選 台地には拓いた父の風がふく(南風)
軸吟 ちちははの面影と居る自由席(選者)


【しぶしぶ】 江藤九州男選
悪口をいいつつ長い友でいる(敬女)
しぶしぶで承知したあと手が重い(鈴女)
しぶしぶがある日突然太鼓打つ(義山)
しぶしぶを使いこなすは年の功(美千)
シルバーのクラブに入る定年後(建一)
いっときの涙しぶしぶ騙される(南風)
しぶしぶと飲んでいたのにトラとなり(公笑)
なけなしをしぶしぶ貸したなみだ声(紅雀)
誕生日しぶしぶ歳をいただいた(淳子)
犬猿の仲でも合わす自分色(みずほ)
しぶしぶと八十路の坂へギアチェンジ(幸風)
しぶしぶと出掛けた処ある絆(房子)
過疎の村しぶしぶ猫が去ってゆく(喜宏)
しぶしぶと義理の見合いに山ひとつ(みなみ)
柵〈しがらみ〉に負けてしまった保証印(敬女)
犬元気しぶしぶ付いていく私(ほたか)
夜泣きする赤ちゃん時間抱き上げる(南風)
ラブシーン嬉しさ隠ししぶしぶと(敏子)
ライバルの出世祝いにする司会(のりとし)
ほろ酔いでしぶしぶ帰る妻のもと(せつこ)
しぶしぶと押した拇印に血が滲む(博)
座標軸しぶしぶ後を付いて来る(淳子)
借金を負わせぬための離婚印(まゆみ)
わくわくからしぶしぶになる七年目(照代)
やむを得ず就いた仕事で立志伝(弘二)
エンブレムしぶしぶ白紙お騒がせ(せつこ)
しぶしぶの振りして亭主午前様(ほたか)
敬老会しぶしぶ受ける祝い酒(照代)
しぶしぶと習った筆で飯を食う(大義)
しぶしぶと座る子どもの海の底(南風)
二次会へしぶしぶ付いてゆく月夜(紋章)
お下がりの宿命に泣く二女三女(せつこ)
しぶしぶと里の踊りの輪に溶ける(喜宏)
しぶしぶと予算削った競技場(彦猫)
佳5 しぶしぶと飼われているか金魚たち(義山)
佳4 思いやりシートに譲る朝のバス(敏子)
佳3 秋風の別れしぶしぶ裏話(弐恵娘)
佳2 輪に入れてもらうしぶしぶだとしても(紅雀)
佳1 万歳で送った母たちの銃後(まゆみ)
準2 しぶしぶの回り道にもバラが咲く(博)
準1 生きざまをしぶしぶ語るキリギリス(桂介)
特選 ロボットへしぶしぶと出す誓約書(のりとし)
軸吟 来てやった貰ってやったいい夫婦(選者)


【花】 さわだまゆみ選
乱れ咲く妻の供養の彼岸花(博)
復興の花首かざりフラダンス(建一)
藍染めの浴衣に里の花を見る(喜宏)
花束を貰って困る花粉症(敏子)
弔いの花が一輪それでいい(照代)
花いちもんめ遊ぶ昭和の影法師(淳子)
花のある女でいたい溶けるまで(みずほ)
花束に妬みも包〈くる〉みプレゼント(みなみ)
花吹雪マドンナの手も荒れていた(のりとし)
花の香にこころ乱れて蹴躓く(弘二)
枯れた花 ご先祖様に詫びをする(富山)
花束を親に預けてハネムーン(幸風)
カサブランカ恋も別れも香り立つ(敬女)
引き際の美学男も花を抱く(敬女)
花むしろ置いたまんまのかすり傷(みずほ)
フラワースタンド開店の日のおもてなし(紋章)
蝶よ花よと持て囃されて母となる(さだお)
一輪の花開かせる演出家(建一)
濡れた花おり重なって事故現場(紋章)
延命はしない椿の潔さ(敬女)
花のいのち長くなりすぎスクワット(せつこ)
終章で花を咲かせるメロドラマ(桂介)
匂いだけ濃密になる花の闇(南風)
愛憎の風と掴んだ黒いバラ(みずほ)
水中花注がれた愛に溺れそう(せつこ)
佳きことは花の栞で日記帳(弐恵娘)
遠足が来て公園の花大はしゃぎ(桂介)
ひまわりになれず独りのさんま焼く(照代)
ダンスホール花の香りの落とし穴(弘二)
花を摘む孫の横顔母に似る(敏子)
親の手を初めて離れ花電車(ほたか)
佳5 花丸を貰いに通う趣味の会(さだお)
佳4 イケメンを前に隠したバラの棘(喜宏)
佳3 楚々と咲く花一輪に鬼が棲む(のりとし)
佳2 残照に決断迫る崖の花(のりとし)
佳1 ひまわりは満開 地下の声を聴く(ほたか)
準2 月下美人いのちみじかし罪深し(みなみ)
準1 花束に感謝を言わせ子は嫁ぐ(幸風)
特選 リハビリの一歩へ届くバラの花(紋章)
軸吟 食べられる花のケーキのおもてなし(選者)


〔宮崎番傘9月吟行会③へ、つづく〕



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by ringo-utahime | 2015-09-15 12:56 | 川柳吟行会 | Comments(0)

2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡


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