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『年賀状』川柳

文書による年始挨拶が行われるようになったのは古く平安時代とか。

明治維新後の1871年に郵便制度が確立。
書状で送られていた年賀状が、1873年の郵便はがき発行から年賀状の習慣が広まったらしい。

1949年、お年玉付き年賀はがきが発行。
1989年、くじ付き年賀切手発行。

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知っておきたい
《年賀状のマナー》


★上司や目上の人に「賀」などの一文字や、「賀正」「迎春」などの二文字の賀詞を書くのは、失礼にあたる。
※相手への敬意と丁寧な気持ちを表す賀詞を使いたい。
「謹賀新年」
「恭賀新年」
「あけましておめでとうございます」
「謹んで新春のお慶びを申し上げます」
「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」

★添え書きに、句読点は付けない。年初めの挨拶で「区切りを付けない為に句読点は用いない」という意味。

★忌み言葉はNGワード。
「去る、失う、滅びる、絶える、衰える、破れる、失う、枯れる、倒れる、病む」などの忌み言葉は使わない。縁起の悪い表現は避け、暗い話を書かない。
※「去年」は使わず「昨年」「旧年」と書く。


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課題『年賀状』の川柳を集めてみた。

【年賀状】
一泊の宿十年も年賀状(松山 鶴水)
いつもより丁寧に書く年賀状(笹島 一江)
うれしさよ友の和みの年賀状(上村 敏子)
絵心も試されている年賀状(北谷 敦美)
恐ろしい竜は届かぬ年賀状(中居 善信)
蟹情報宿から年賀状届く(小寺 章介)
彼なりの哲学にじむ年賀状(内田 拮泰)
元旦に会う人に出す年賀状(近江 砂人)
旧姓にちょくちょく戻る年賀状(赤津 光治)
今年まだ生きておるぞと年賀状(番匠 顯龍)
暑中見舞の返事でもある年賀状(馬籠 俊昭)
自画像を添えてさる歳年賀状(岡 寿男)
西暦が幅を利かした年賀状(細川 秀幸)
添え書きに思いを込める年賀状(安西 廣恭)
添書に心しびれる年賀状(塩田躬千枝)
達筆で宝にしたい年賀状(前岡健三郎)
出せば来ず出さねば届く年賀状(田口 穣一)
誰だろう謎だ名の無い年賀状(信田 明)
年毎に絆を紡ぐ年賀状(矢沢 笙園)
仲好しはきっちりとどく年賀状(吉田喜久恵)
二十五の国へブッシュの年賀状(片山 辰巳)
年賀状逢いたい人を先に書き(奥林五津夫)
年賀状暮れに見直す新鮮さ(住野 尚敏)
年賀状自筆の温み三度読む(下地 安子)
年賀状だけでつないでいる慕情(越智 伽藍)
年賀状友の無事こそ目出たけれ(太田 朝吉)
年賀状名前忘れぬ整理票(古西 保)
年賀状にとじこめられて来る笑顔(柴田 和男)
年賀状年々減って歳嵩む(山崎 敏治)
年賀状の中の四五枚果し状(森中恵美子)
年賀状減らして老いの支度する(篠田 笑汰)
年賀状持って碁敵押しかける(中山 雅城)
百匹の犬が吠えてる年賀状(平野さちを)
凡教師だからこんなに年賀状(尾崎 双木)
名簿から外せば届く年賀状(坂倉 敏夫)
喪を抜けて母に舞いこむ年賀状(冨田喜美子)
ユーモラス龍もさまざま年賀状(原野しげる)
龍の絵が飛び出しそうな年賀状(佐藤 睦子)
我が家にもロンドン発の年賀状(隅田 外男)
賀状より先に母から餅がくる(屋比久孟勇)
年賀状書いて今年も生きている(福山 幸雄)
まだ生きていますと年賀状が来る(林 一六)
ご出世あそばして賀状もくださらぬ(庄司登美子)
年賀状だけの男と女です(池内 雅巳)
一二枚妻の怪しむ年賀状(加山よしお)
年賀状軍事郵便読む感じ(岩藤 義雄)
何となく賀状でわかる浮き沈み(亀山 恭太)
風化した愛へ今年も来る賀状(坂 五月)
下の句へ鋏賀状の当たりくじ(谷岡不可止)
悪筆の母の賀状にある温み(針生 和代)
生きている証し賀状が来れば出す(曽根田 夢)
生きている証賀状をしかと書く(松尾 繁子)
亥の一番あなたに書いている賀状(有内 澄子)
命毛が凛としている師の賀状(鈴木 六羊)
越冬の漬物済ませ書く賀状(楢本 倶夫)
応援団へおかげさまでと書く賀状(中林 映子)
多過ぎる余白が意味を持つ賀状(内田 拮泰)
紙屑の初夢再生紙の賀状(碓井 祥昭)
賀状書きせかされながら年齢をとり(永岡 光惠)
賀状書く寿の字のあたたかさ(久保 和友)
賀状来て戦友も一病ありと言う(滝沢 増夫)
賀状来ぬ友を憂えて茜雲(泉 久令)
賀状来ぬ方はいかがと身を案じ(楠 武久)
賀状だけ交わす親しい友の数(大畠谷徒長枝)
賀状手にみんな会いたい人ばかり(小濱 春雪)
賀状の字友の元気が翔んでいる(阿久津安男)
元旦と時機を逸した賀状来る(糸永 和彦)
この歳で賀状が増えた有難さ(石崎 金矢)
此の老を範と励ます賀状あり(下山 房代)
ごつごつと賀状におどる紳士の字(飯塚美智子)
幸せをさらりと一句賀状くる(吉田 節郎)
添え書の賀状に友の顔浮かぶ(吉田百合子)
それぞれの賀状ににじむ生の詩(井川 利男)
それとなく賀状でわかる浮き沈み(小川 昌之)
達筆な父の賀状は今もある(山中 洋子)
出してない方から賀状相次いで(吉田 祐彦)
定年へ賀状の束もやせてくる(井上 信子)
手作りの賀状温もり乗せてくる(小暮 文三)
蜥蜴かと見紛う龍もいる賀状(植村 克志)
七十年友の賀状に日日浮かぶ(伊藤 愛)
年一度あいつも無事か賀状来る(小笠原倶盈)
昇り龍賀状に描いてから元気(稲葉 岩明)
走り出す賀状の虎へ夢託す(春木圭一郎)
初恋の人から賀状書きはじめ(池内 雅巳)
初夢に亡母の星より賀状来る(橘 育子)
万歳と一〇七の母に賀状来る(田桑 恵子)
冬の虹立つ一枚の賀状から(赤井 花城)
古里の賀状優しい便り乗せ(岡田 友二)
無事祈り賀状の龍に目を入れる(五月女博志)
ペットにもあいさつさせて来る賀状(黒崎 和夫)
マンネリの賀状に龍が畏まる(宮腰 流木)
毛筆の賀状宇宙で見ています(杉田 千鶴)
喪中です亡妻に賀状がまた届き(青鹿 一秋)
やさしさを乗せた賀状へ孫の顔(大西あさの)
ライバルが凝った賀状でプレッシャー(土屋 一紀)
龍の字が躍る賀状に励まされ(中谷 照正)


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by ringo-utahime | 2016-01-03 23:55 | 川柳(課題別) | Comments(0)

2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡


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