第5回卑弥呼の里誌上川柳大会
2017年 03月 29日
全国590名の参加者は、過去最高の投句数。
宮崎県からは14名が投句。
課題ごと1180句の投句の中から、入選80句、佳作5句、特選1句、選者吟1句が選出されている。
※一部の柳友と上位入選句を下記に記載。
【真】 森中惠美子選
入選
真っ白になった地震からの日記(北村あじさい)
菜の花の真っ只中にいてひとり(萩原奈津子)
お体を真摯に思う菊の紋(風間なごみ)
真正面壁と向きあう反抗期(小林 宥子)
真剣な恋ですカルピスを飲んで(小林信二郎)
あるがまま象はすべてを受け入れる(渡邊 桂太)
八合目からが男の真価です(入木田一寸坊)
真ん丸が描けて嬉しい古稀の春(藤井 英坊)
真っ白になった百歳になった(柴田 美都)
お世辞でも真正面から受け止める(中武 弓)
真剣に煙草吸ってる喫煙所(高瀬 霜石)
神様を真ん中にして無神論(主税みずほ)
ローソクが消え真相はそれっきり(楠根はるえ)
佳作
真っ直ぐに歩きたいから酒が居る(竹村紀の治)
真実はひとつ活断層の上(本多 雅子)
棺に納まるのも迫真の演技(安田 翔光)
真っ直ぐに月まで行った紙の鶴(本多 洋子)
凍み豆腐と一緒に吊るすのは真(加賀田干拓)
特選
真実はとてもさみしい雨になる(ひとり 静)
選者吟
思いきり笑ってみたい真と実
【線】 大西 泰世選
入選
線一本外し人間らしくなる(七條 美千)
待ちましょう自分の線を引くまでは(弘津 明子)
白線を引いて終わりにしてしまう(岡本 恵)
地下鉄の線路もたまに空恋し(前田 一天)
脱線をして拾った丸い石だ(中武 弓)
水平線までが私のテリトリー(新家 完司)
百歳の視線は仏さまのよう(細山田吐夢)
あたたかい大仏の肩の線 春(黒川 孤遊)
直線で書いても波を打っている(青砥たかこ)
呑み込んだ線があちこち突っつくの(ひとり 静)
佳作
曲線で行こうよ春の岬まで(森吉留里惠)
たんぽぽが最前線に咲いている(森山 文切)
まっすぐな線だと思うことにする(前中 知栄)
羽根が生えました路線変更です(阪本ちえこ)
線描のりんご夕陽が洩れてくる(船水 葉)
特選
直線よもっと野菜を食べなさい(若林 桝一)
選者吟
恵方から線一本を持ち帰る
【粒】 木本 朱夏選
入選
粒々が出て少年の反抗期(風間なごみ)
粒々にされて負け組だと悟る(月波 与生)
粒状の愛しか与えられません(森山 文切)
浅田飴まあるい缶におばあちゃん(岡本 恵)
輪廻転生する一粒の麦だ(安田 翔光)
大粒のダイヤと自由取り換える(石神 紅雀)
粒になったとは初耳だな君よ(小林信二郎)
つぶつぶを夜空へ撒いておきました(柴田 美都)
佳作
粒々のざらざら青春感情線(山本希久子)
こぼれ種風を掴んでから自由(山岡冨美子)
てのひらのひと粒希望だといいな(ひとり 静)
ご飯粒つけて花野に来てしまう(村山 浩吉)
仁丹の昭和の息を吐く男(辻内 次根)
特選
粒選りの桃なら川下で待とう(福力 明良)
選者吟
極上の嘘をひと粒さし上げる
【息】 樋口由紀子選
入選
白い息吐いて駆けだすランドセル(前田 一天)
産院の廊下で僕もスースーハー(小林信二郎)
白い息吐いて正しい春になる(柴田 美都)
真っ白い息で満ち欠け解いている(中武 弓)
この恋はとっくに息をしていない(真島久美子)
今一息ああ頂上に霧がでる(間瀬田紋章)
新緑の散歩肺までみどり色(石神 紅雀)
深呼吸して「て・に・を・は」を整える(中村 鈴女)
呼吸することに時々疲れます(城後 朱美)
溜め息をつくロボットとなら話す(徳丸 浩二)
母の焼く土人形の息遣い(さわだまゆみ)
1分の重さ待たせる待たされる(高瀬 霜石)
佳作
隣人は食べてる寝てる息してる(中岡千代美)
始まりも終わりも息をせぬ兵士(月波 与生)
オメデトウ五億回目の息ですよ(岡谷 樹)
三文判もハッとひと息かけて捺く(伊藤のぶよし)
13ページにはさんであった息(森田 律子)
特選
すぱいらるだからあすぱらがすの息(吉松 澄子)
選者吟
長靴の片方に息詰め込んで
【影】 赤松ますみ選
入選
ほろほろと太宰治の影法師(柴田 美都)
竹とんぼ影を嫌っているように(真島 清弘)
影絵からポンと飛び出す過去・未来(中村 鈴女)
行間の伏字に影が付いてくる(萩原奈津子)
影のあるおんな彩る黒真珠(さわだまゆみ)
古民家の影絵で生きてきた昭和(永友 淳子)
交差点わたしの影を見失う(阪本ちえこ)
ロボットの影を何回踏んだやら(内田 久枝)
三島忌に昭和元禄への遺影(やまぐち珠美)
私がわたくしでいるアカンベー(高瀬 霜石)
長い影僕の戦は終らない(栗山 芳彦)
ひとりごとでしたと影を踏んでおく(ひとり 静)
一枚で語りつくしている遺影(平田 朝子)
佳作
月蝕でしょうか立憲平和主義(岡谷 樹)
逃げ水を追えば三つ巴のカモメ(森田 律子)
ついていい嘘を知った日少年は(船水 葉)
抗うか引くか分水嶺の影(田辺与志魚)
闇のなか影はかくれんぼに夢中(森井 克子)
特選
影を抱き続ける冬のヴァイオリン(西出 楓楽)
選者吟
影ならば水琴窟になりました
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第39回吉野ヶ里川柳大会案内
★日時/平成29年4月16日(日)
午前10時開場(投句締め切り11時30分)
★場所/佐賀県神埼郡吉野ヶ里町三津「きらら館」
(東脊振インター出て右折すぐ)
★宿題(各題2句)※欠席投句拝辞
「優しい」
「種」
「あらあら」
「溢〈あふ〉れる」
「雑詠」
★会費/1000円(昼食込み)
主催・わかば川柳会
協賛・吉野ヶ里町文化協会
後援・読売新聞西部支局、西日本新聞社、佐賀新聞社
※宮崎組の参加希望の方へ。
当日、貸し切りマイクロバスを出します。日帰り。宮崎駅東口に、午前6時20分集合。費用は参加者数で割り勘、6000円程度の見込み。申し込みは、宮崎番傘川柳会の間瀬田紋章会長まで。
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ホントにありがとう( ;∀;)
コメントありがとうございます。
昨年は予期せぬ熊本大地震で大きく予定の狂った吉野ヶ里川柳大会ですが、今年はうんと盛会だと良いですね。
何かと準備が大変でしょうが、お身体に気をつけて頑張ってくださいね。
楽しみにいたしております。
(^_^ゞ
コメントありがとうございます。
今日は日曜で私のお店が定休日なので、生まれて初めて《ひとりぼっちの誕生日》を過ごすことになりそうです。
昼から5時まではアルバイトに出掛けます。
とほほ。
(T_T)
お誕生日 おめでとうございます。花の季節に生まれ本当に幸せですね。
女盛り 春を充分謳歌してくださいね。りんごさんの若さが羨ましい。
私の誕生日は、なんと お店「りんご詩」さんと同じ4月5日。
お近くなら 乾杯!! ご一緒にしたいなあ~
こんにちは。お疲れ様です。
コメントありがとうございます。
お元気そうで何よりです。
「りんごの詩」の開店記念日は、4月25日なんですが、桜&飛鳥Ⅱさんのお誕生日は5日ですか、25日ですか?
今年の宮崎は桜の開花が遅れているので、いつものうきうき気分に今だ浸れずにいます。
(^o^;)
お恥ずかしい!
年々参加者が増えて、年々レベルが上がっている大会ですが、今年も全ボツにならないでヨカッタヨカッタ