りんご詩姫のブログ(新)

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2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡

カテゴリ:追悼( 1 )

69回目の終戦記念日

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終戦から69年、およそ310万人の戦没者の追悼式(東京千代田区・日本武道館にて)が行われた。
黙祷を捧げる。


東京の電車の中、現役大学生たちの会話。
A「日本ってさ、昔、アメリカと戦争したらしいよ」
B「え~、マジ~?………で、どっちが勝ったの?」
笑い話のようだが、実際、8月15日が何の日かを知らない若者たちが増えているのが、嘆かわしい現実だ。

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我が家の本棚の隅に鎮座しているパンフレットは、1989年夏に宮崎でも公演された朗読劇『この子たちの夏』。
2007年秋の「地人会」の解散後、2008年春からは女優18名による「夏の会」が『夏の雲は忘れない』と題して公演を続けているらしい。

峠三吉の詩を一篇紹介。



仮繃帯所にて(峠 三吉)

あなたたち
泣いても涙のでどころのない
わめいても言葉になる唇のない
もがこうにもつかむ指の皮膚のない
あなたたち

血とあぶら汗と淋巴液とにまみれた四肢をばたつかせ
糸のように塞いだ眼をしろく光らせ
あおぶくれた腹にわずかに下着のゴム紐だけをとどめ
恥ずかしいところさえはじることをできなくさせられたあなたたちが
ああみんなさきほどまでは愛らしい
女学生だったことを
たれがほんとうと思えよう
焼けただれたヒロシマの
うす暗くゆらめく焔のなかから
あなたでなくなったあなたたちが
つぎつぎととび出し這い出し
この草地にたどりついて
ちりちりのラカン頭を苦悶の埃に埋める

何故こんな目に遭わねばならぬのか
なぜこんなめにあわねばならぬのか
何の為に
なんのために
そしてあなたたちは
すでに自分がどんなすがたで
にんげんから遠いものにされはてて
しまっているかを知らない
ただ思っている
今朝がたまでの父を母を弟を妹を
(いま逢ったってだれがあなたと知りえよう)
そして眠り起きごはんをたべた家のことを
(一瞬に垣根の花はちぎれいまは灰の跡さえわからない)

おもっているおもっている
つぎつぎと動かなくなる同類たちのあいだにはさまって
おもっている
かつて娘だった
にんげんの娘だった日を


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by ringo-utahime | 2014-08-15 12:01 | 追悼 | Comments(4)

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