川柳大辞典

江戸時代の川柳に詠まれた語句を集めた『新編・川柳大辞典』の中古本を手に入れた。
粕谷宏紀編。東京堂出版。910ページ。
平成7年に発行され、現在では既に絶版。

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どうやら某短期大学図書館蔵書だったようだ。外箱が無いのは残念だが、中古本には見えない状態の良さ。何より値段の安かったのが嬉しい。

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収録語数1万5000語。語義の解説と共に、5万句を参考句として収録。


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さて、たまには古川柳の解読をしてみたい。

『天井へ下女のくっつく十三日』

下句の〈十三日〉とは何か。
『川柳大辞典』で調べてみる。

【十三日(じゅうさにち)】
①王子権現の祭日。毎年七月十三日で、当日参詣者は木の槍を納めるので槍祭といわれた。他に田楽踊りもこの日の呼び物であった。「鎗持の参詣もある十三日」
②江戸での煤掃の日。毎年十二月十三日で、江戸城をはじめとして、一般の民家まで同日行った。最後に祝儀として、主人以下一同の胴上げをして、目出たく掃き納めるのを慣習とした。「十三日腹を立つてもその日きり」「十三日おはした目より高く上」「十三日われ首をもて足をもて」

揚げ句の場合の〈十三日〉は、②を指す。
商家でも年末の大掃除が終わると、酒肴が出され、隠し芸が披露され、番頭や下女の胴上げが恒例だったらしい。
下女を天井へ届くほど胴上げする大掃除の後のはしゃぎようが目に浮かぶ。

ちなみに、十三日の翌日の十四日が赤穂浪士の吉良邸への討ち入りだったことから、こんな句もある。

『あくる日は夜討ちと知らず煤を取り』


古川柳は、その時代の歴史や慣習を勉強しなければ、読み解くのが難しい。

(^_^;)


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今週の「りんごの詩」の花。オリエンタル百合の《カナレット》。

(*^O^*)


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by ringo-utahime | 2015-04-30 23:43 | 川柳本 | Comments(0)

開店記念日

2015年4月25日(土)、『りんごの詩』の開店記念日でした。

開店14年目に突入いたしました。

皆様のおかげです。
ありがとうございます。

\(^o^)/

お客様のMさんから、お祝いのメールをいただきました。誰にも宣伝してなかったのに………す、すごい。
覚えていてくださる方がおられることに、びっくりして、感激!!
感謝です!!

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Y先生から、お祝いの花束をいただきました。
ありがとうございます。


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独りになってから、自撮り棒で撮影してみました。

(#^.^#)


相変わらずの不況風ですが、負けずに笑顔で頑張ります。

皆様、これからも引き続き『りんごの詩』を応援してくださいね。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

m(__)m


《お知らせ》
ゴールデンウィーク期間中も、定休日(日曜)以外は、営業いたします。



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by ringo-utahime | 2015-04-25 23:54 | 記念日 | Comments(8)

4月19日(日)、曇り時々雨。
佐賀の「第37回吉野ヶ里川柳大会」へ、貸し切りマイクロバスで参加した。早朝6時30分、宮崎駅東口集合。日帰り。

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宮崎組は、総勢18名。
(♂ 10名)紋章、南風、桂介、和彦、九州男、楼太、聞明、英坊、博之、のりとし。
(♀ 8名)ほたか、みずほ、美千、淳子、敬女、えり、房子、まゆみ。
〈※うち初参加は3名。和彦、のりとし、房子〉

会場の「きらら館」には、10時20分に到着。

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参加者総数193名。残念ながら今年は200名に届かず。(昨年は221名)。
宮崎組は、今年で連続7回目の参加。

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ジャンケン大会景品とお土産の数々。竹細工、筍、ミニトマト、花の苗など。

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宮崎組は、一番前の3テーブルを事前にキープしていただく。感謝!!

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本日の選者が決定、発表。

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11時30分投句締め切り後は、待望の昼食。手作りの山菜料理に舌鼓。

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食後のアトラクション。
松尾凉ちゃん(小5)、芽ちゃん(小3)のキッズダンス、2曲。

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相良みゆき先生のご指導による簡単な「3B体操」で、身体と頭をほぐす。(写真がなくてすみません)

最高齢96才、夫婦6組、東京・群馬・山口・高知など遠方の参加者に、それぞれ記念品贈呈。初参加者全員に竹細工の器。
恒例のジャンケン大会で、竹細工、クッキー、苗などが配布された。

鹿児島組と宮崎組の合同で、11月1日開催の国文祭薩摩川内川柳大会の宣伝の為の替え歌を合唱した。

いよいよ披講。
各題50句の厳選なので、入選確率は約12.8%。
宮崎組中心の入選句を下記に紹介。〈※ボイスレコーダーより聴取〉
脇取りは、城野くみ子、森貴子、永戸文恵さんの3名。

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【香る】(佐賀)真島 清弘選
誰か来たらしい野菊の香る墓(宮崎・高峰 桂介)
煮こぼれた鍋から幸せの匂い(鹿児島・春田あけみ)
酒粕の香りへしばし狂いたし(宮崎・間瀬田紋章)
少女からおとなの指へ香りたつ(宮崎・桜木 えり)
みかんの花 漱石の恋たどる丘(宮崎・西 ほたか)
嫁ぐ娘の色香ほんのり風呂あがり(宮崎・藤井 英坊)
真実の香りだラップしなくては(佐賀・真島久美子)
故郷の香るおんなを妻とする(鹿児島・石神 紅雀)
人賞★桜咲く女も女香らせて(福岡・古野つとむ)
地賞★香をきく半襟の白際立てり(福岡・長井すみ子)
天賞★土の香をたっぷり吸った余命表(福岡・下田 三休)
軸吟★竹細工 竹の香りに包まれて(佐賀・真島 清弘)

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【制服】(東京)丸山 芳夫選
ほら母さん制服姿見えますか(宮崎・高峰 桂介)
第二ボタン友と見せ合う花の下(宮崎・藤井 英坊)
制服の下で育てる悪女の芽(宮崎・さわだまゆみ)
脱け殻の制服 母は捨てられず(鹿児島・馬場ナオミ)
制服の亡霊が今よみがえる(宮崎・江藤九州男)
制服のそれらしくなるニューフェイス(鹿児島・馬場ナオミ)
制服を着せたら揃う鼓笛隊(福岡・梅崎 流青)
制服の中でオンリーワンになる(佐賀・真島美智子)
制服のポケット深い深い森(佐賀・真島久美子)
制服に自分の気持ち折り畳む(佐賀・廣瀬 良磨)
事務服を脱いで駆けだす母のチャリ(宮崎・川崎 敬女)
人賞★直角に曲がる制服の行進(福岡・梅崎 流青)
地賞★空を押すセーラー服の笑い声(福岡・萩原奈津子)
天賞★徽章ピカピカ猫の駅長客を呼ぶ(宮崎・西 ほたか)
軸吟★大きめの学生服がすぐ縮む(東京・丸山 芳夫)

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【想像】(鹿児島)春田あけみ選
乱暴な言い方きっとシャイだろう(宮崎・桜木 えり)
一本のペン構想の無限大(福岡・冨永紗智子)
逆転劇 想像してた汗の量(宮崎・間瀬田紋章)
孤立感 空の向こうを考える(鹿児島・石神 紅雀)
想像を越える優しさです私(佐賀・真島久美子)
火葬場の煙はやがて雲になる(福岡・梅崎 流青)
足がはえオタマジャクシは陸思う(鹿児島・石神 紅雀)
想像の範囲で生きる父の背(福岡・石田 酎)
理想郷えがく童女のクレヨン画(宮崎・さわだまゆみ)
心配の種は尽きない母ごころ(宮崎・植田のりとし)
先頭はイケメンだろう渡り鳥(宮崎・藤井 英坊)
想像もつかぬ地球の腹の虫(宮崎・西岡 南風)
スケッチに見えないものをプラスする(宮崎・西 ほたか)
人賞★タンポポの綿毛の夢を笑うまい(福岡・長崎 瑞竹)
地賞★何人を狂わせたのだろう桜(福岡・梅崎 流青)
天賞★想像を獏一匹が食い荒らす(福岡・弘津 明子)
軸吟★夕焼けを舐めたらきっと塩辛い(鹿児島・春田あけみ)

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【磨く】(熊本)黒川 孤遊選
磨かれた美しさよりありのまま(宮崎・桜木 えり)
キュッキュッと幸せ掴む手を磨く(鹿児島・春田あけみ)
糸尻の磨き有田の意地がある(宮崎・西岡 南風)
感動に会いたい五感磨く旅(宮崎・七條 美千)
プライドを磨く大根干しながら(佐賀・真島久美子)
思い出を時々磨く赤い靴(宮崎・七條 美千)
床磨く独りのウツが晴れてくる(宮崎・間瀬田紋章)
生き残るために磨けるもの磨く(佐賀・真島久美子)
人賞★磨かれた鍋に喧嘩のあとがある(福岡・青木ゆたか)
地賞★風雪が地蔵の指の先磨く(福岡・梅崎 流青)
天賞★理由あって男が磨く鍋の底(福岡・弘津 明子)
軸吟★空砲をいつも磨いている男(黒川 孤遊)

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【雑詠】(福岡)梅崎 流青選
子育てへ燕は低く低く飛ぶ(佐賀・真島 清弘)
剥き出しの魂だから干からびる(鹿児島・春田あけみ)
春よ春 行方不明になる返事(佐賀・真島久美子)
葉桜の過去はどうでもいいじゃない(佐賀・西村 正紘)
もう少し悪女でいたい花の下(宮崎・川崎 敬女)
満月の夜に呑ませる惚れ薬(宮崎・さわだまゆみ)
結び目を弛め明日へ風入れる(宮崎・肥田木聞明)
さよならをした日を桜知っている(佐賀・真島 清弘)
太っ腹すべて許して母無敵(宮崎・川崎 敬女)
生んだ子にやがて私も背負われる(宮崎・永友 淳子)
肩書を取ればやわらな父の膝(宮崎・藤井 英坊)
タンポポの白が時々来て座る(佐賀・真島久美子)
おもむろに女が顔を剃る訃報(鹿児島・石神 紅雀)
蛇行して川は人間臭くなる(宮崎・高峰 桂介)
人賞★人の背に隠れてばかり春の逝く(福岡・弘津 明子)
地賞★燃えてます綺麗な灰になるために(熊本・松村 華菜)
天賞★一本の釘は打たれてこそ命(福岡・冨永紗智子)
軸吟★街を出た手に水掻きがついている(福岡・梅崎 流青)


今年も吉野ヶ里川柳大会に参加できて、良かった。
梅崎流青さん(柳川)から「行ける時には行っておこう、見られる時には見ておこう、会える時には会っておこう」というメールをいただいたが、私も常にそうしたいと考えている。



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by ringo-utahime | 2015-04-23 17:50 | 川柳大会 | Comments(10)

フェルトアート展

忙中閑あり、4月11日(土)午後、県総合博物館で開催中の「中山みどりフェルトアート展」へ足を運んだ。

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羊毛から生まれた小さな犬や猫たちの表情のなんと豊かで愛らしいこと。

ほっこり、にっこり、癒しのひとときを味わいました。

(⌒∇⌒)ノ"


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by ringo-utahime | 2015-04-16 23:54 | お気に入り | Comments(0)

宮崎番傘4月句会

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4月12日(日)午後1~5時、花山手の市民文化ホール和室にて、宮崎番傘川柳会4月句会が開かれた。
※選挙の為いつもの西地区交流センターが使えず、会場が変更された。

我が家から、自転車で約20分。行きは曇りだったが、夕刻は小雨の中を少し濡れて帰った。

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間瀬田紋章さんが会長に就任されて、初めての句会。
出席15名、欠席投句9名、計24名の参加。

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各課題ごとに約35句程度を選出して、披講。

聞き取りによる入選句抜粋を下記に記載。

【流れる】  肥田木聞明選
童顔へアンデルセンが流れてる(みずほ)
流れから抜けだす勇気風に聞く(信)
花盗人 情に流れるファインダー(南風)
ゆきずりの恋を流したネオン川(九州男)
怒る妻 罵詈雑言の土石流(博之)
泥舟は流れに任せ消えました(紋章)
老いてなお浮き名流した立ち姿(南風)
山桜 春の流れをキャッチする(紅玉)
流れた声わらべ人形置く仏間(美千)
許されぬ恋を流した花筏(まゆみ)
好きだった演歌流れる通夜の席(信)
甘い水流す都会に騙される(みなみ)
どんぶらこ桃は腐っておりました(紋章)
ひとすじの涙 男の急所つく(なが月)
佳5:流れるような口調何も解らない(ほたか)
佳4:聞き流すことも覚えた地獄耳(桂介)
佳3:ツーと引く頬の涙に流される(南風)
佳2:振り向けば言葉の川ができていた(あけみ)
佳1:里の川 母の顔して流れてる(幸風)
準2:花筏流れますよう母の川(みずほ)
準1:脈々と流れる黒い血の絆(紋章)
特選:真ん中を流れる父と母の汗(あけみ)
軸吟:正論へ流れ戻したある異論(聞明)

【受付】  主税みずほ選
ロボットの受付嬢に変えました(九州男)
苦情係 気合いを入れて取る電話(紅雀)
受付の態度でわかる医師の腕(みなみ)
芳名帳きみの名前に釘付けに(あけみ)
丸ノ内受付嬢の高い鼻(紋章)
受付でリボン付ければ一年生(ほたか)
受付をスルリと抜けた核のもと(信)
通夜の席 手話を交えてする記帳(みなみ)
社の命運 受付嬢も背負ってる(敬女)
受付で恋の種蒔く披露宴(まゆみ)
宇宙人 永田町では受け付ける(房子)
受付のアンドロイドのおいでやす(ほたか)
佳5:受付嬢の椅子狙ってるコンパクト(まゆみ)
佳4:受付で署名だけして帰る義理(紋章)
佳3:受付順 私の前で はい終わり(ほたか)
佳2:受付を通らぬテロの見えぬ銃(南風)
佳1:敬老会 受付嬢も敬老者(美千)
準2:受付に置かれて困る無愛想(紅雀)
準1:裏口に受付がない素通りだ(美千)
特選:受付の手前で迷う熨斗袋(桂介)
軸吟:悲しみは受け付けません花が散る(みずほ)

【ベタベタ】  さわだまゆみ選
子が巣立ちやっとベタベタしています(紅雀)
ベタベタが過ぎて恋花散った春(敬女)
注ぎ足して注ぎ足してきた愛もある(あけみ)
張り付いた視線気になり動けない(美千)
ベタベタに炊いて男の水加減(紋章)
ベタベタとお世辞言われて舞い上がる(房子)
ベタベタが原型を消す厚化粧(敬女)
ひっつき虫それが今では世帯主(桂介)
ハエ取り紙がっぷり四つの嫁姑(なが月)
ベタベタの母引き裂きに嫁の乱(聞明)
ベタベタと親切心を貼った風(みずほ)
遺産放棄はんこベタベタもう他人(桂介)
佳5:プリクラをベタベタ厚い友情だ(紅雀)
佳4:ベタベタと塗って味ある園児の絵(ほたか)
佳3:病院の貼り紙ぼくを威嚇する(みなみ)
佳2:膏薬を貼っても効かぬ脛の傷(なが月)
佳1:ベタベタの場末の二人死んだとさ(紋章)
準2:責任を分けあっている認印(九州男)
準1:ベタベタの絆が絡む傘の下(紋章)
特選:命名へ墨を含ませすぎた筆(あけみ)
軸吟:ベタベタとお世辞並べる出世欲(まゆみ)


課題吟の披講の後は、自由吟の合評会。いつものように和気あいあいの雰囲気で、盛り上がった。


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※どなたでもご自由に参加できます。見学も可。

次回《5月句会案内》

★会場/宮崎西地区交流センター・勉強室(宮崎市祗園1丁目49番地、0985-20-3507)
★日時/5月10日(日)午後1時~5時
★宿題(各3句以内)
課題吟:①中止②裏話③ページ〈選者による披講〉
自由吟〈参加者による合評会〉
★投句料/300円(宮番正会員は不要)


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by ringo-utahime | 2015-04-13 23:29 | 川柳句会 | Comments(2)

福岡市の「川柳くすのき」(冨永紗智子会長)春季号を紹介。

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~新樹抄〈新春号〉推薦と鑑賞(松永 千秋)より~

退屈なおとこだ何処に捨てようか(前田須美代)
妙薬が変な時間に効いてくる(倉本美智子)
ケチャップを塗って明るい空にする(柴田 美都)
好きですと言わないためのハッカ飴(さわだまゆみ)
おお神よ いいタイミングみのがした(安西 夏海)
書斎から波打ち際の音がする(水谷 そう美)


~近詠「新樹」(自選句抄、119名参加)より~

ひな壇を出そう うちにも春の来るように
みるく色処女卒業の朝まだき
恋かしら微熱を抱いた冷蔵庫
鬼は外優しい鬼は来ていいよ
未来までゴトウケンジの風よ吹け
(鹿児島/石神 紅雀)

孫誕生新春に重なる祝い事
切り札としっかり生きる肚の中
優柔不断わたしを残すパスワード
入念にいのちを磨く白い部屋
終章の美学しっかり生きるまだ
(福岡/石田 酎)

もう一度生まれ直した夢を見る
薄味に慣れればそれも妻の味
友達をつなぐスマホの薄い縁
飛梅の様な女と結ぶ糸
寒風に負けじと梅が春を呼ぶ
(春日/内野童里夢)

地に足がついた男の株上がる
自画像とわからぬように塗りつぶす
カレーに銀の匙しゃれた祝祭日
向う傷ばかりが増えて老いぼれる
早春に妻と見つけたブーメラン
(熊本/黒川 孤遊)

お日様のリーダーが呼ぶ春の詩
終章の画布へも母は青い空
幻想に揺れて紅ひく水鏡
失くした夢 月にささやくホームレス
家裁の灯 泣いているのは男だけ
(宮崎/さわだまゆみ)

ヘビの穴ほどのお城でございます
ひとりだけ色づくなんてずるいわよ
一日に一回砂を吐いている
ワタクシに誰か触った跡がある
どうしようまだら模様になっていく
(福岡/柴田 美都)

神の世に近づくような母の旅
七癖が八癖になった日の誤植
にぎりめし母は白さに揺れている
人権を小走りにゆく風の中
そりが合うそんな尻尾を持ち歩く
(都城/主税みずほ)

たくさんの笑顔生まれる新生児
先人の知恵が残した臥龍梅
祭り好き異郷にいても血が騒ぐ
絵手紙が癒してくれた失意の日
騒がれて地下に潜った汚染水
(福岡/山下 唱悦)

途中下車ひと刻溶かす花がすみ
春がすみ海馬の糸が絡みだす
三択の一つに答え見つからぬ
割り切れる数字正解なのだろう
円周率と 男とは 女とは
(福岡/冨永 紗智子)


~課題吟~
【蝶】(吉富 廣選)

終業ベル働き蜂が蝶になる(横尾 信雄)
今は芋虫いつかは蝶になってやる(石神 紅雀)
初蝶に祝福されている受胎(さわだまゆみ)
黒揚羽過去の汚名が拭えない(冨永紗智子)
さえぬ服脱ぎ捨ててから蝶が舞う(黒川 孤遊)
脇役に浮かれた蝶が来て止まる(主税みずほ)
紅つけて飛び立つ蝶の好奇心(平城千代子)
噂ばなしの好きな蝶かも寄ってくる(長井すみ子)
パスワード蝶の軽さで生きている(石田 酎)
蝶が舞う下でときめく花の芯(吉富 廣)



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by ringo-utahime | 2015-04-13 23:27 | 川柳誌 | Comments(0)

「川柳葦群」第33号

「川柳葦群」(柳川・梅崎 流青編集発行)第33号を紹介。

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~葦の原推奨作品(梅崎 流青選)より~

ドーナツの孔が安心出来る場所(板垣 孝志)
転んだら影とひとつになりました(清水美智子)
運命線横切ったのは誰だろう(木本 朱夏)
太陽は大きなカゲもつくり出す(和才 美絵)
体温の高さで溶かしたい誤解(青砥たかこ)
生き死にのことには触れず茶を啜る(吉開 綾子)
落としたら割れる玉子も言霊も(長井すみ子)


~川柳葦群抄より~

千手観音でも持てあます核のゴミ
日だまりで眺める祖父の従軍記
白無垢を盤若に巻き戻す妬心
モスキート音 少年ひとり狂わせる
クリエーター気取る少女のラブレター
(宮崎/さわだまゆみ)

涙より重い言葉が見当たらぬ
春だから甘いお菓子を二つ買う
滝になる涙おろおろおろ私
偽善かもしれぬおもちゃを買い続け
母親になれず姉ちゃんにもなれず
(佐賀/真島久美子)


~前号「川柳葦群抄」鑑賞(新家 完司)より~

親殺し子殺しどこまでの輪廻(木本 朱夏)
生いたちはみんな知ってるお月さま(米谷あや湖)
人間の顔が重たい雨ん中(木村 翔龍)
流されるままに明日のドア叩く(古賀 麗子)
不器用な妹まっすぐに飛んだ(真島久美子)


~近詠「葦の原」(梅崎 流青選)より~

どこまでを抱いているのか月の色
道端に転がる相応しい明日
メールする指がこんなに痛い夜
悪役に徹して月が欠けてくる
直球の質問夜を深くする
縫い糸と縫い針口を出しなさい
単純な思考回路に花の束
(佐賀/真島久美子)

テーマパーク春の迷路がかしましい
月影に刹那の刻を生み落とす
水鏡ゆらす男の喉ぼとけ
イントロが幻想を呼ぶ春の恋
去ってゆく男の背の色即是
バツイチの家系ですねと花吹雪
鬼も蛇もゆっくり流す桜雨
(宮崎/さわだまゆみ)

証言テープごくりごくりと唾のむ
指のはざまを険しい母の時が逝く
カリスマの裏でしきりに吹く嵐
少年がふる里列車を探してる
いい風が母の旅路で褪せてゆく
魔術師の祈りを裏で見てしまう
(都城/主税みずほ)

美しい白紙答案のカナシミ
果てしなく失敗重ね生きていく
レモン切るさわさわさわと唾液腺
母さんをもう騙さない騙せない
串刺しがいろりを囲む酒二升
殺します殺しますよとテレビから
(鹿児島/石神 紅雀)

語ろうか脳の手帳が喋りだす
捜してるまた探してる俺の首
優しい娘の独り身案じつつ頼る
妻の出す料理のコクで飲むお酒
足こそは生命のポンプ速歩遅歩
肩がきは雑用係として生きる
(宮崎/西岡 南風)

屋根裏の奇蹟に会いに行く帰郷
仁王の目やっぱり嘘を見抜いてる
ひと言がドスンと腹に効いてくる
理不尽に包囲されてる句読点
無人駅ふっと童話に囲まれる
柔らかい風が生まれる国訛り
(宮崎/肥田木聞明)

しあわせの色を探して夢を編む
やり遂げた満足はまだほど遠い
笑う日も泣く日もあった崖っ淵
申告を済ませ二月の暦繰る
身軽さになりたく風に頼り切る
(福岡/石田 酎)


~前号「葦の原」鑑賞〈第32号〉(大西 泰世)より~

常温に戻ると湧いてくる未練(長井すみ子)
畦道の握り飯まで遡る(横尾 信雄)
思い出は洗い過ぎないようにする(清水美智子)
邪魔立てはさせぬ私の朝が来る(吉開 綾子)
山紅葉人の世どうであろうとも(清野 玲子)
雑草に生まれて神に感謝する(大屋 夏子)
猫を抱く詩人のどこまでも無口(さわだまゆみ)
鈍行の終着駅に影と降り(野片 義博)
シングルの空の青さへ虹を足す(主税みずほ)


★エッセイ「てんてん手毬の手がそれて」(淡路 放生)

★エッセイ「かこ いま これから」(萩原 鹿声)



▼課題「空」(和才 美絵選)
空欄に独りぼっちを埋めている(肥田木聞明)
人間が好きで大空よく喋る(石田 酎)
さくらさくら空家に残る三輪車(奥村美枝子)
佳作 この空が飢餓の国へと続くのか(清野 玲子)
佳作 色即是空唱え漕ぎだす恋の舟(さわだまゆみ)
特選 青空を四つ折りにして持ち歩く(石橋 芳山)
軸吟 色めがねかけると変な空になる(和才 美絵)

▼課題「毀れる」(肥田木聞明選)
毀れてるオモチャの脳に似てきたな(西岡 南風)
美しいなみだ毀れる子の叫び(石田 酎)
刃毀れの包丁が知る夫婦仲(さわだまゆみ)
人間が毀れるネット見つめてる(阪本ちえこ)
佳作 毀れても毀れてもなお子を思う(中川しのぶ)
特選 少しずつ毀して生きる一人称(夏 夕子)
軸吟 刃毀れと一笑に付す父の老い(肥田木聞明)


~「川柳葦群」春の句会より~

宿題「宿」(石田 酎選)
廃校を民宿にして過疎の春(松村 華菜)
宿を出て風の一つになってみる(梅崎 流青)
ネットカフェ定宿にして深い闇(さわだまゆみ)
雨宿りしては残り火また燃えて(木村 翔龍)
父が往くやはりこの世は仮の宿(砥川 房代)
山の宿手紙一通書き終える(梅崎 流青)
充実のひと日の夢は隠れ宿(石田 酎)

宿題「担ぐ」(松村 華菜選)
担がれた御輿と気づく会議室(さわだまゆみ)
天変地異神が片棒担いだか(横尾 信雄)
未来への夢を担いでただ走る(石田 酎)
縁起物春のスタート台にいる(真島久美子)
そして母昭和担いだまま眠る(梅崎 流青)
片棒を担いで冬の月になる(真島久美子)
失った月日担いで廻る木馬(梅崎 流青)
冗談がすぎて片棒担ぐ破目(松村 華菜)

宿題「雑詠」(梅崎 流青選)
花の名をひとつ覚えた墓参り(大屋 夏子)
嗅覚が男を棄てるおぼろ月(さわだまゆみ)
陽だまりで私の影が歩いてる(松尾 涼)
それなりに生きて笑顔の現在地(石田 酎)
思い出の一つが月を遮断する(真島久美子)
ロボットと恋する美しい堕落(さわだまゆみ)
ふで箱の中でひみつが動いてる(松尾 涼)
同じこと考えている桜の木(真島久美子)
この世から少し外れて咲いている(柴田 美都)
春雷の不意に男の子は男の子たり(梅崎 流青)


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by ringo-utahime | 2015-04-06 23:58 | 川柳誌 | Comments(11)

『誕生日』川柳

4月2日(木)56回目のmy birthday。
たくさんの皆さんから、お祝いメッセージ&プレゼントをいただいた。
ありがとうございました。
桜の美しい季節に生んでくれた母へ感謝。

(*^▽^)/★*☆♪

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課題『誕生日』の川柳を集めてみた。

【誕生日】
ほんとうは大晦日だった誕生日(大平 喜楽)
バター臭い誕生祝いをして貰い(久保田以兆)
誕生日私が私に炊く小豆(佐伯みどり)
疑ってみようわたしの誕生日(墨崎 洋介)
ストールもルージュもピンク誕生日(上野多恵子)
商魂のノックで知った誕生日(江頭樟二郎)
海の日になった私の誕生日(古山 絢子)
ワインの栓上手に抜けた誕生日(中村 和)
誕生日ローソクの数笑いあう(板谷 明子)
産んだ日を想う子供の誕生日(斎藤 弘美)
二十四色クレヨンを買う誕生日(なかはられいこ)
菜の花の芯まで笑う誕生日(吉岡とみえ)
ベッドにごろん何もいらない誕生日(瀬尾 照一)
誕生日だから 奈良町案内人(福尾 圭司)
誕生日あかるいドアを買いに行く(いわさき楊子)
誕生日期待してますサプライズ(榎本 舞夢)
誕生日今年もそっと逆上がり(いわさき楊子)
誕生日もうすぐですといつ言おう(久場 征子)
K点を一年のばす誕生日(山崎 泰司)
私らしくないことをする誕生日(加藤 久子)
キャンドルも無口ひとりの誕生日(松村 華菜)
王様の気分でいたい誕生日(森口 美羽)
誕生日の蟹は10本足がある(小谷美ッ千)
つばめ来る明日は僕の誕生日(日下部敦世)
誕生日娘にもらうスニーカー(木田比呂朗)
コンビニでくるくるチンと誕生日(山崎 泰司)
きゅうりスパッと輪切り五月の誕生日(海東 昭江)
親の歳越えて誕生ひとりする(我生)
ロウソクの数多すぎる誕生日(一彦)
誕生日忘れてタフな高齢者(堅忍)
なるようになるさハッピーバースデー(鈴菜)
メガネ屋が教えてくれた誕生日(節子)
皺一つ加え誕生日の笑顔(郁郎)
ファミレスで祝う独りの誕生日(さわだまゆみ)
新しい下着を買った誕生日(さわだまゆみ)

※補足
最後の私の句「新しい下着を買った誕生日」は、昔、間瀬田紋章さんから「男にはない発想だ」と誉められた句。


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by ringo-utahime | 2015-04-04 06:19 | 川柳(課題別) | Comments(7)