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りんご詩姫のブログ(新)

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「詩集*タケル」を紹介。
詩と散文で構成。
作者自身の子どもの頃の体験や心の原風景に引き込まれる一冊。


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タケル

タケルが草を刈っている。草の波間で光る飛魚のような鎌。浮き輪のようにゆっくり動いていく麦藁帽子。日は長く、牧草地は海のようにひろい。タケルは、牛舎で啼く黒毛の声を蒸気機関車の汽笛のように聴きながら刈りすすむ。

タケルは雲雀の巣をよけて草を刈る。
タケルは翌檜の木の下で昼寝をする。



タケルの細い首に巻かれた白い繃帯はムカデのような傷を隠している。タケルの足元にはタケルの影が小犬のように寄り添っている。タケルは誰とも口を利いたことがないが草笛が上手だ。鳥寄せをする。



牧草地の周縁を弓なりに走る過去の列車が煙を吐きながら通り過ぎていく。デッキでタケルに手を振る少女がいる。小学三年生で亡くなったタケルの姉だ。S字の川を一緒に渉ったことがある。つないだ手のぬくみが今もタケルを悲しませる。



一日が終わり、タケルは鎌を抱いて藁の中で眠る。夢の中でも草を刈っている。




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『詩集*タケル』
2015年7月25日初版発行
著者/本多 寿
発行者/本多 寿
発行所/(有)本多企画
定価/1800円+税


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by ringo-utahime | 2016-02-26 02:40 | ポエム | Comments(3)

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ひと月前の2016年1月25日(月)22時14分、静岡在住の川柳作家、加藤 鰹さんが、すい臓癌のため逝去された。51歳。

余命3ヶ月の宣告から約半年の間、延命治療は望まず、最期まで全国各地の川柳大会へ飛び回っておられた。

本人の強い意思により、葬儀告別式は行わず、ご家族立ち会いのもと火葬納骨を済まされたらしい。

明るくて男らしい憧れの鰹さんに、一度もお会いできなかったことが、本当に残念でならない。

心よりご冥福をお祈りいたします。合掌。



『加藤鰹川柳句集 かつぶし』
(新葉館出版、2015年11月17日初版発行)より


ディスイズアペンさあ夢を綴ろうよ

十八の僕がハチ公前にいる

トーフ屋のラッパで終わるかくれんぼ

ドンガバチョ僕が泣き虫だった頃

武勇伝またかと聞いているししゃも

何故だろう近ごろ妻が美しい

明日も逢う別れ話をするために

花水木ここで生まれてここで死ぬ

妻よ子よ俺は負け組だよゴメン

すきま風入らぬように抱きあおう

ひまわりの振りがしんどい時もある

よく来たね君は去年のツバメかい

君はもう寝たかな窓の外は雪

うみにふる雪よいのちのはかなさよ

めぐり遇おう今度生まれて来る時も




【加藤 鰹】
1964年 静岡市生まれ
1990年 地元SBSラジオをきっかけに川柳を始める
1991年 浜柳会入会
1992年 静岡たかね川柳会入会
1999年 第4回オール川柳新人奨励賞受賞
2001年 静岡たかね川柳会代表就任
2002年 NHKカルチャー静岡校川柳講師着任
2003年 第1回川柳マガジン文学賞準賞受賞
2004年 全日本川柳栃木大会選者

静岡たかね川柳会代表
葵川柳倶楽部代表
いわて紫波川柳会会員
全日本川柳協会常任幹事


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by ringo-utahime | 2016-02-25 17:25 | 川柳本 | Comments(2)

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第47回宮崎市民川柳大会ご案内(宮崎市芸術文化連盟・宮崎番傘川柳会)

★日時/平成28年3月27日(日) 午前10時開場、11時30分投句締め切り

★場所/宮崎市中央公民館・3階・大会議室(JR宮崎駅東口より3分、市体育館南側入口)

★会費/1500円(弁当・発表誌呈)

★宿題(下記6題、各2句ずつ投句)
「薬」(宮崎)吉井 楼太選
「直線」(鹿児島)石神 紅雀選
「台所」(佐賀)真島久美子選
「舞台」(宮崎)間瀬田紋章選
「古本」(延岡)荒砂 和彦選
「魔女」(宮崎)西岡 南風選


※欠席投句拝辞(事前投句不可)
※但し、宮崎市在住者で、やむなく参加できない方は、当日の出会者が呼名も含め責任を持って投句したもののみ可。進行の乱れを避けるため、一人1名分のみ。投句料、1000円。

★懇親会について
※大会終了後の「懇親会」申し込みは、先着40名で打ち切り。
※大会会場となりの「ニューウェルシテイ宮崎」にて、16時頃より。
※会費は、3500円。


【問合せ】
間瀬田紋章 0985-52-5236



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第33回~第46回の『宮崎市長賞』受賞作品を紹介


第33回(平成14年)
生まれて生きて死ぬ一幕の喜劇(阿野 文雄)……課題「喜劇」

第34回(平成15年)
余生いま春の童話を書いている(間瀬田紋章)……「自由吟」

第35回(平成16年)
大義名分に迷彩服を着せている(森永 茂)……「自由吟」

※「宮崎市教育局長賞」
停留所楢山行きが混んできた(さわだまゆみ)……課題「停留所」

第36回(平成17年)
一枚のカルテが暴く医の驕り(白瀬 遊水)……課題「カルテ」

第37回(平成18年)
寄せてくる波は味方とかぎらない(松元すみ子)……課題「波」

第38回(平成19年)
花吹雪帰らぬままの挙手の礼(吉井 楼太)……課題「桜」

第39回(平成20年)
自衛という仮面の下にある狂気(江藤九州男)……課題「衛」

第40回(平成21年)
闘病記あといくたびの桜かな(阿野 文雄)……課題「花見」

第41回(平成22年)
青春の広場に置いたままの夢(吉岡 野花)……課題「広場」

第42回(平成23年)
雑草は埋蔵金を知っている(安井 石軒)……課題「雑草」

第43回(平成24年)
そのうちに泡になるから笑い合う(中武 弓)……課題「泡」

第44回(平成25年)
該当なし

第45回(平成26年)
旧姓に女が戻り野火ゆらり(永友 淳子)……課題「旧姓」

※宮崎市文化スポーツ課長賞
歎異抄抱いて男の独り旅(さわだまゆみ)……課題「読書」

第46回(平成27年)
封印をしてはならない海の声(中武 弓)……課題「封印」



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by ringo-utahime | 2016-02-24 13:11 | 川柳お知らせ | Comments(0)

2月20日(土)、朝から雨のなか、鹿児島市勤労者交流センターで開催の『第44回南日本女流川柳大会』に足を運んだ。

鹿児島、宮崎、佐賀、三重、東京から、総勢45名の女流川柳作家が集結。


宮崎県から9名(ほたか、みずほ、淳子、敬女、えり、まりん、まゆみ。今回初は、充子、美千)参加。


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午前10時開場、11時15分投句締め切り。11時30分からは、久保ケセラセラさん司会で恒例のレクレーション。

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彩り鮮やかで美味しいお弁当。

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下記の写真は、じゃんけん大会の品々。参加者の持ち寄りで、いろいろなものがあって、楽しい。

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いよいよ入選句の披講。
各題ごとに、特選1句、準特選1句、佳作5句、平入選30句、軸吟(選者吟)1句の「計38句」を発表。※初恋賞(平入選第1句目)と止句賞(平入選最後の句)には、大学ノートが配付。

後方のプロジェクターに呼名の後に柳号が出て、作者のフルネームが判って良い。

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※宮崎組と上位入賞句を下記に記載。(ボイスレコーダーから拾ったので、漢字等の間違いはご容赦のほど)

【言い訳】(指宿)馬場ナオミ選

入選 言い訳を聞いているのは男たち(七條 美千)
入選 家系図へ言い訳できぬ恋の染み(主税みずほ)
入選 言い訳は聞かぬふりしてインプット(桜木 えり)
入選 言い訳があっけらかんと通り過ぐ(永友 充子)
入選 言い訳が軽い音たて逃げていく(永友 充子)
入選 言い訳を泳がしている母の海(川崎 敬女)
入選 言い訳は無用と母の平手打ち(川崎 敬女)
入選 言い訳を明るく許す掃除ロボ(さわだまゆみ)
入選 ポケットに言い訳ばかり溜まりだす(桜木 えり)
入選 言い訳が内ポケットで顔を出す(西 ほたか)
入選 ツーショットに言い訳の要る間柄(七條 美千)
入選 言い訳をしないあなたに惚れました(永友 淳子)
佳5 ふざけてはいません親もこんな顔(前田 洋子)
佳4 言い訳になると多弁な二枚舌(平田まりん)
佳3 ハイハイと言い訳聞いて切符切る(永井ききょう)
佳2 おかしいわ砂糖が塩に化けたのよ(前田 洋子)
佳1 早咲きの桜 言い訳ばかりする(永友 淳子)
準特 カットバンまだ言い訳があるらしい(真島久美子)
特選 しどろもどろかわいい男だと思う(真島美智子)
軸吟 言い訳のない犬と住むワンルーム(選者)

【分別(ふんべつ)】(入来)外園ピアノ選
入選 分別の部屋を通って大広間(永友 充子)
入選 分別の母がどなたと問うて闇(川崎 敬女)
入選 分別のない男に惚れた花のウツ(さわだまゆみ)
入選 どこでどう分別できる戦後処理(主税みずほ)
入選 分別を脱ぎ捨てた古希ケセラセラ(川崎 敬女)
入選 分別を捨てた大人の持つナイフ(西 ほたか)
佳5 分別を抱いて渡れぬ愛の河(さわだまゆみ)
佳4 空腹に分別の顔勝てません(前田 洋子)
佳3 分別をもって平和の輪に入る(平瀬 芙蓉)
佳2 分別は白いカラスを認めない(石神 紅雀)
佳1 深追いはすまい思い出汚さない(春田あけみ)
準特 野の花の分別そっと咲いて散る(真島美智子)
特選 行間に詰まる思いを汲んでやる(春田あけみ)
軸吟 分別が邪魔して恋を踏み出せず(選者)

【サロン】(入来)春田あけみ選
入選 ママ友のサロンに透ける嫉妬心(さわだまゆみ)
入選 美容室 人間もよう紡ぎだす(西 ほたか)
入選 ネイルサロンときめく春へ脱皮中(桜木 えり)
入選 熟女全開エステサロンの客になる(主税みずほ)
入選 映画に見るサロンに遠い8畳間(七條 美千)
入選 日焼けサロン ワイルド気取る羊たち(さわだまゆみ)
入選 邂逅と別れを知っているサロン(永友 淳子)
入選 辞書ひとつサロンの風に遊ばせる(主税みずほ)
佳5 美容室 前髪だけで五百円(松尾 凉)
佳4 文芸のサロン女流に限ります(馬場ナオミ)
佳3 エステサロン野心剥き出す赤い爪(川崎 敬女)
佳2 花屋さん ここは心のサロンだよ(松尾 芽)
佳1 歌声のサロンに命延びている(石神 紅雀)
準特 変身を迷うおんなのヘアサロン(桜木 えり)
特選 エステからクレオパトラになって出る(真島美智子)
軸吟 磨きたて私を春に見せにいく(選者)

【久し振り】(鹿児島)亀之園憲子選
入選 曾孫でき母の口から子守唄(平田まりん)
入選 久し振り角を隠している和服(さわだまゆみ)
入選 久し振りステーキ皿が食卓に(永友 淳子)
入選 生きるすべ娘と語る久し振り(七條 美千)
入選 久し振り母の手を取る里帰り(永友 淳子)
入選 久し振り長い時間に点火する(西 ほたか)
入選 久し振り方言に酔う芋煮会(さわだまゆみ)
入選 久し振りラジオ体操 骨わらう(西 ほたか)
佳5 久し振り笑ったねってナースから(石神 紅雀)
佳4 蛍窓の友 再会を温めあう(大窪りんず)
佳3 久し振り薔薇を貰った倦怠期(桜木 えり)
佳2 久し振り墓参に父の風が吹く(七條 美千)
佳1 埋火に火を点けたのは久し振り(春田あけみ)
準特 脳天へお久し振りの喝入れる(主税みずほ)
特選 久し振り抱いた軽さの母に泣く(平瀬 芙蓉)
軸吟 久し振り海の青さに癒される(選者)

【騒ぐ】(鹿児島)平瀬 芙蓉選
入選 よく喋る口を塞いだ熱いキス(桜木 えり)
入選 胸騒ぎ妻が三つ指ついている(川崎 敬女)
入選 父と子の血潮が騒ぐ甲子園(永友 淳子)
入選 地域再生おんな神輿の血が騒ぐ(さわだまゆみ)
入選 騒ぐほど持てぬ夫を待つ深夜(七條 美千)
入選 サクラサク 歓喜のスマホ騒ぎだす(平田まりん)
入選 物忘れ増えてまわりが騒ぎだす(平田まりん)
入選 美女つどう女流大会血が騒ぐ(さわだまゆみ)
佳5 母天寿騒ぐ男の涙壺(川崎 敬女)
佳4 ミサイルに騒ぎゼロ金利に騒ぐ(石神 紅雀)
佳3 方便へ三等席が騒がしい(大窪りんず)
佳2 駆け引きのソロバン騒ぐのし袋(主税みずほ)
佳1 追い風に乗った運気に胸騒ぎ(上野 豊楽)
準特 胸騒ぎ開けたくなった玉手箱(永友 淳子)
特選 国会の不肖へ民が騒ぎだす(亀之園憲子)
軸吟 反対を騒ぐ安保の傘のうち(選者)

特別課題
【らくらく】(三重県鈴鹿市)青砥たかこ選

入選 物欲を減らせば呼吸らくになる(平田まりん)
入選 もんどりうつらくらくいかぬサーフィーン(永友 充子)
入選 就活へプチ整形で事もなく(さわだまゆみ)
入選 らくらくと息子 米寿の母背負う(永友 淳子)
入選 お姫様だっこの日までダイエット(桜木 えり)
入選 らくらくのスマホに苦戦指の先(平田まりん)
入選 らくらくとネットで拾う恋レシピ(さわだまゆみ)
入選 コマーシャルほどには出来ぬ家事育児(西 ほたか)
入選 墓場までらくらく行ける足がある(主税みずほ)
入選 方程式らくらく解けた橋の上(桜木 えり)
入選 酒豪の父らくらく逝った神の加護(七條 美千)
入選 ピンぼけをらくらく生きてゴールイン(主税みずほ)
佳5 乗り越えた冬の辛さは見せぬ花(真島久美子)
佳4 クレーンで何処まで伸びるビルディング(稲森由美子)
佳3 らくらくの椅子はらくらく落とされる(上野 由美)
佳2 らくらくと生きて何だか物足りぬ(亀之園憲子)
佳1 声援に余裕の顔で切るテープ(真島美智子)
準特 上流じゃないが家電というメイド(永井ききょう)
特選 火の島に抱かれ噴火は子守唄(石神 紅雀)
軸吟 猿だったころはらくらく出来たのに(選者)


各課題の特選+準特選から《大会句》に真島美智子さん
『野の花の分別そっと咲いて散る』
。最大の詩人と呼ばれるイエスキリストの「空の鳥、野の百合を師とせよ」という教えを彷彿とさせる。

~大会成績~

(※特別課題「らくらく」を除いた入選句の総合点。1句1点。同点の場合、特選、準特選、佳作等の入選内容で決定)
★1位・石神 紅雀(鹿児島)10点
★2位・さわだまゆみ(宮崎)9点
★3位・平瀬 芙蓉(鹿児島)8点
★4位・真島久美子(佐賀)8点
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私は2位。副賞賞金は一千万円。(笑)

大会終了後の懇親会は『ホテル タイセイアネックス』1階の「黒潮の間」にて。午後4時30分より。29名参加。(宮崎組は4名)
たくさん出たお料理を美味しくいただき、お腹一杯。歌と踊りも飛び出して盛り上がった。
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最後まで残った面々で記念撮影。

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by ringo-utahime | 2016-02-21 23:30 | 川柳大会 | Comments(10)

宮崎番傘2月句会

2月14日(日)午後1~5時、西地区交流センターにて「宮崎番傘川柳会2月句会」を開催。

出席23名+欠席12名=合計35名の投句。
ちかよしさん、ゆめじさんが初出席。
義久さんが、初欠席投句。

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課題吟は、選者が各課題ごとに40句前後を選出。

※私の入選句と上位入選句のみ、下記に記載。

【試着】(高峰 桂介選)
入選 喪が明けて恋する寡婦の試着室(さわだまゆみ)
佳5 マネキンの着てた様には見えぬ妻(福嶋 彦猫)
佳4 決断に財布を覗く試着室(やすの喜宏)
佳3 鏡からびっくりされた試着室(永友 淳子)
佳2 リサイクル子の断捨離を試着する(柴崎 幸風)
佳1 お出かけに試着はいらぬ一張羅(日高 大義)
準2 柄よりもサイズ勝負の試着室(太田ちかよし)
準1 プライドが試着を拒む紙オムツ(植田のりとし)
特選 試着室魔法の鏡魔女の声(川崎 敬女)
軸吟 試着室に催眠術をかけられる(選者)

【謎】(永友 淳子選)
入選 原発の廃止を決めぬ被爆国(さわだまゆみ)
佳5 ずるいよねいくら食べても太らない(石神 紅雀)
佳4 勾玉に古代の謎が秘めてある(やすの喜宏)
佳3 謎めいた瞳が僕を離さない(春田あけみ)
佳2 恋の予感謎も浮かれて春の海(主税みずほ)
佳1 五十年謎掛けゲーム妻とする(馬場さだお)
準2 美女と野獣そんな二人に謎ばかり(間瀬田紋章)
準1 ネットならはてなマークで終る謎(高峰 桂介)
特選 重力波宇宙の謎を突き破る(冨田 博)
軸吟 謎めいた話この際ラッピング(選者)

【じゃんけん】(江藤九州男選)
入選 後出しのじゃんけん初恋に染まる(さわだまゆみ)
入選 じゃんけんぽん見守るホスピスの灯り(さわだまゆみ)
佳5 終章はじゃんけんぽんで皿洗い(川崎 敬女)
佳4 じゃんけんでグーばかり出す子の痛み(西岡 南風)
佳3 頑ななグー包むためパーを出す(春田あけみ)
佳2 じゃんけんぽん明日の空と勝負する(永友 淳子)
佳1 じゃんけんでは水に流せぬ意地もある(高峰 桂介)
準2 じゃんけんで負けたあなたと手をつなぐ(工藤 照代)
準1 耳飢えてじゃんけんぽんを聞きにゆく(主税みずほ)
特選 じゃんけんの拳に夢を握りしめ(永友 淳子)
軸吟 いつまでもあいこでいたい君とぼく(選者)


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by ringo-utahime | 2016-02-15 17:55 | 川柳句会 | Comments(0)

『チョコレート』川柳

バレンタインデーまで、あと6日。
スーパーやコンビニなどの棚には、プレゼント用のチョコレートが並べられている。

飲食店街でもバレンタインデーで賑わった時代があったが、ホワイトデーの流行後は「お返しの方が大変」と、逆に敬遠されるようになった。

近頃では「友人チョコ」「自分チョコ」を買う人が増えているらしい。

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課題『チョコレート』の川柳を集めてみた。

【チョコレート】
秋が来て気を取り直すチョコレート(赤松ますみ)
猫踏んじゃったバレンタインのチョコ(大野風太郎)
本命か義理かとチョコに訊いてみる(絵馬古都雄)
チョコレート今日は生徒を叱るまい(江畑 哲男)
板チョコで機嫌が直るフィアンセ(田口 麦彦)
淋しくて少しとろけたチョコレート(本多 洋子)
チョコレート小さい乱を生んでいく(山倉 洋子)
チョコの箱美しすぎて捨てられず(春日井五月)
チョコひとつ妻からもらいまず安堵(田中 章子)
ときめいて自分に選ぶチョコレート(西口いわゑ)
思いがけず貰ったチョコに義理が出来(林田 峰人)
買い占めてみんなに配るチョコレート(吉冨ひろし)
ギブミーチョコ昭和の耳は忘れない(古賀 順子)
義理チョコだが毎年二十程貰う(三好 聖水)
義理チョコに添えるカードはみな同じ(児玉 明美)
義理チョコも小さな愛に点火する(冨田喜美子)
義理チョコを勘違いしていま夫婦(山梨 正文)
義理でないチョコに魔法をかけられる(那須ひさし)
屈辱の思い出苦いチョコレート(益子 雀)
こだわってみるとつまらぬチョコレート(森中惠美子)
進駐軍チョコの思いがまだよぎる(小池 一恵)
好きですと小箱のチョコが喋り出す(崎山 敏子)
裾分けでくれても甘い孫のチョコ(神原日出夫)
チョコレート囲んで話題ダイエット(山内 和代)
チョコレート担いて蟻のカーニバル(河合 守)
チョコパフェ高原らしい顔でくる(夏井 誠治)
チョコパフェの中に溶けない基地がある(磯松きよし)
チョコレート悔しいけれど甘かった(三浦千さと)
チョコレート五十の青春だってある(畑 笑泉)
チョコレートの数を今年は辛口に(津田 昭子)
チョコレート貰えなかった子の痛み(山下 万博)
チョコレートもらった日からイエスマン(石川 忠)
手作りのチョコにライバル意識する(太秦 三猿)
箱までも手作り心込めたチョコ(松本壽賀子)
ひと欠片のチョコで結ばれ今がある(谷口眞喜子)
ベッカムのギャラの分だけ高いチョコ(利光 正行)
本命と知らずに妻の食べるチョコ(浜脇 春江)
本命も義理も同んなじチョコの味(宇佐美英夫)
待ちぼうけ廊下で溶けた恋とチョコ(手塚 貴子)
優しさの数にあわないチョコレート(森中惠美子)
老斑の顔もほころぶ義理のチョコ(安谷屋 郁)
六十年前進駐軍のガムとチョコ(近藤加寿子)
はじまりは義理チョコだった小夜嵐(さわだまゆみ)


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先週、柳友のNさん(兵庫県宝塚市在住)が送ってくださった「ロイズ」(北海道)のチョコレート、とっても美味しくて気に入ってます。


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by ringo-utahime | 2016-02-08 17:23 | 川柳(課題別) | Comments(5)


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2月7日(日)午前11時30分から、朝日新聞社宮崎総局にて、2015年度の短歌・俳句・川柳、各部門の『年間賞』『奨励賞』授賞式があった。第9回。

式に参加の受賞者5名(短歌奨励賞の田中美智子さんは、都合によりご欠席)に、表彰状と盾が贈られた。
皆さん、おめでとうございます!!

《短歌部門》 永峯 麗子選
年間賞(宮崎市)吉村 久子
奨励賞(都城市)田中美智子

《俳句部門》 岩切 雅人選
年間賞(日向市)塩月 道子
奨励賞(延岡市)山口 彰子

《川柳部門》 さわだまゆみ選
年間賞(宮崎市)植田のりとし
奨励賞(宮崎市)やすの喜宏


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植田のりとしさん、ご挨拶。

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やすの喜宏さん、ご挨拶。

※2015年度の川柳欄、お二人の選者評付き(1・2席)入選句を紹介。

《植田のりとし作品》
約束を突きつけてくる妻の乱
下積みの引き出しにある応援歌
再会のかすかな匂い包む傘
楚楚と咲くカスミソウにも棘がある
性悪説 監視カメラの人模様
ロボットに四角四面を笑われる
石ころをとことん磨く町工場
追伸に母のぬくもり添えてある
ほどほどに注いで温める命
うなずいて聴くはずだった見合い席
ランドセル迷彩色を背負わせる
懐の辞表と歩く武勇伝
子に残す宝探しの遺言書
第二幕デニムパンツも板につく
約束を無垢な瞳に試される

《やすの喜宏作品》
読み聞かせ泣いた読み手を包む子ら
廊下から目で合図する参観日
ナメクジのペース崩さぬ哲学者
ピーマンの中の自由な青い空
味噌汁の具が踊ってる里の朝
やけ酒に無理をするなと母の酌


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川柳部門参加者。

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記念写真撮影のあとは、受賞者・選者・新聞社スタッフが揃っての会食タイム。
和気あいあいと美味しくいただいた。
14時閉会。
皆さん、お疲れ様でした。
ありがとうございました。


《追記》
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翌2月8日(月)の朝日新聞23面の右下に授賞式の写真と記事が掲載された。

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★朝日新聞(宮崎版)川柳欄 投句作品募集★

1回に5句まで、未発表の自作に限る。
掲載にあたり、選者が添削する場合もあり。
はがきの裏面に、川柳作品、住所、氏名(柳号)、年齢、電話番号を明記。

〒880-0805
宮崎市橘通東1-2-18
朝日新聞宮崎総局
「川柳」係まで

ファクス(0985-25-4193)や
メール(s-miyazaki@asahi.com)でも受け付け。

ご投句、お待ち申し上げております。


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by ringo-utahime | 2016-02-07 20:21 | 新聞川柳 | Comments(2)

『節分』川柳

今日は『節分』

本来「季節を分ける」つまり季節が移り変わる節日を指し、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日に、一年に4回ある。

日本では、立春は一年の始まりとして、とくに尊ばれたため、次第に春の節分のみになった。

節分に豆をまくのは、中国の習俗が伝わったもの。「豆」は「魔滅(まめ)」に通じ、無病息災を祈る意味がある。

昔、京都の鞍馬に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという話が残っており、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅)」に通じるということだ。

豆まきは、一家の主人あるいは「年男」が豆をまくものとされる。家族は、自分の数え年の数だけ豆を食べると病気にならず健康でいられると言われる。

節分に食べると縁起が良いとされる「恵方巻」は、大阪を中心に生まれた太巻き寿司を食べる習慣。
寿司屋の娘に生まれた私は、子どもの頃、節分の日は店先で恵方巻の販売に追われていた。

1998年(平成10年)にセブンイレブンが販売を手掛けたことから、今や全国的に広まった恵方巻。コンビニ商法、恐るべし。



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私の友人の実家で、都城の「お菓子の菊水」では、2月1~3日の期間限定で「招福饅頭」を販売している。

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〈写真は、Facebookから借用〉


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課題『節分』の川柳を集めてみた。


【節分】
節分の鬼はころげるように描き(鵜飼 蟻朗)
拾う子がいる安らぎに豆を撒く(山崎 初栄)
アメリカの大豆で鬼を追い払う(芳野 村雨)
シーズンオフ野球選手は豆を撒き(竹山 逸郎)
豆拾う子なく追い出す鬼も居ず(池田 幸子)
撒く私拾うわたしで福は内(和田 愛子)
福豆はにこにこ升で喋り出す(植嶋 一晃)
ものぐさの鬼が聞いてる福はうち(荒川 稔子)
節分に片腹痛い輸入豆(日野 真砂)
妻と娘が聞こえよがしに鬼は外(山本 成男)
年の数豆を食べるとハトになる(正幸)
大屋根を背負うてひとり豆を撒く(田中美禰子)
明日からは春だ節分待ちこがれ(森島 一)
豆の数数えきれない年重ね(森島 一)
豆撒きは邪心を捨てて福は内(関戸 正敏)
豆拾う子もなく鬼も福も内(山本 誠子)
後列の鬼にも豆は配ります(壺内 半酔)
節分会力士はギャラの稼ぎどき(山下 寛治)
節分に下一桁で豆を食べ(大島 仁章)
節分の鬼も言いたいことがある(黒須 洋子)
節分の豆食べ切れぬ総入歯(島本 信明)
節分の夜はやさしい鬼ばかり(岩田 如翠)
節分へ憶い出を買う五色豆(井上己代治)
良い鬼も寒空へ追う節分会(吉道まさお)
豆まきで多く食べれば福来たる(樽本 久美)
社会悪大豆で効かぬ鬼やらい(田原せいけん)
内に住む心の鬼に豆を播く(萩森 安利)
鬼は外心の中に豆を撒き(吉川美佐子)
鬼もまた豆を撒いてる僕めがけ(木村 浩三)
コトコトと豆を炊いてる春の鬼(橋本 祐子)
出勤の靴にゆうべの年の豆(阿久津千鶴)
心中の鬼を払えぬ齢の豆(吉川美佐子)
自己主張忘れた豆の粒揃い(竹治ちかし)
責任者を並べて豆を撒こうかな(森中恵美子)
不景気を退治する豆どんな色(猪股 幸子)
撒いた豆拾う子の居る有りがたさ(森 茂美)
まだ厄にこだはる暮らし豆を煎る(村田 周魚)
豆撒きへ初の上下年男(村岡つよし)
豆撒けば鳩も烏もとんで来る(福田 茂)
豆も菖蒲も迎え火も母律儀(岸本 水府)
豆をまく嘘いつわりのないように(森中恵美子)
よく見れば豆の中にも器量よし(中島マリ子)
笑顔では外れてしまう鬼の面(鈴木 岳文)
鬼の面鬼のこころになり切れぬ(瀧 正治)
鬼は外居職の父にこんな声(川上三太郎)
鬼は外言って内には鬼が居る(羽田 桐柳)
鬼は外嫌いな人の名を叫ぶ(西冨 厚子)
鬼は外隣から出る笑い声(竹本四四一)
鬼やらい福を抱いて新世紀(榎本 舞夢)
鬼やらい春耕を待つ鍬と聞く(土屋 渓水)
鬼やらいまだ一匹は胸に棲む(崎山 千代)

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※『鬼やらい(鬼遣らい)』とは。
昔、宮中で大晦日の夜に行った疫病の鬼を追い払う儀式。のち、節分の夜に豆をまく民間の行事になった。追儺(ついな)。
「おにやらい」「なやらい」とも。
俳句の季語は冬。


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by ringo-utahime | 2016-02-03 15:16 | 川柳(課題別) | Comments(6)

「川柳番傘2月号」

番傘川柳本社(大阪市北区)発行の「川柳番傘2月号」を紹介。
148ページ。

表紙絵は「梅の窓」。

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同人近詠の見開きページに、佐賀の真島久美子さんが6句掲載。おめでとうございます。


~同人近詠(田中新一選)より抜粋~

レコードの針を静かに下ろす春
藍色に近い私の空である
一目惚れらしい磁石の針揺れる
自己主張して本物になってゆく
国境のように隣の四畳半
不可能に近い話を持ち帰る
(佐賀/真島久美子)


異常高値仔牛市場の泣き笑い
父親を越えた倅の評価聞く
(宮崎/岩崎 哲)

子に少し遅れかげんの春の道
還暦を過ぎても好きなメロンパン
(宮崎/間瀬田紋章)

クレームを笑顔で言える得意技
脳みそを便利ツールに乗っ取られ
(薩摩川内/石神 紅雀)

ピンチ越え生きる命が冴え返る
ライバルの弱み知ってるしあわせ度
(都城/主税みずほ)


~誌友近詠(住田英比古選)より抜粋~

告白の風が外した鬼の面
大和撫子願った母の針供養
チョコレートの薔薇に隠した甘い棘
閏日に生まれた友と梅見酒
(宮崎/さわだまゆみ)


春の旅御朱印帳を握り締め
梅の香とのんびり語る仏様
(宮崎/中武 弓)

君となら泥船にでもなんてウフ
価値観の違いは風化させ夫婦
(鹿児島/馬場ナオミ)


~課題吟「太陽」(能美/浦 眞選)より抜粋~
太陽の子どもでいたい平和主義(さわだまゆみ)
女ひとりを暖めてくれる太陽(春田あけみ)
キラキラと太陽の子だ胸を張れ(真島美智子)
太陽をいっぱい浴びた荷が届く(間瀬田紋章)
陽が差して色付けされていく地球(日高 賀邁)
太陽を描くと陰が付いてくる(冨永紗智子)
できるだけ笑っていよう陽のように(中武 弓)
太陽を吸った布団が良く笑う(横尾 信雄)
咲かぬ樹が太陽ばかり恋しがる(主税みずほ)


~イメージ吟 No.4(片岡加代選)より抜粋~
軌道乗る方程式を解いたメモ(日高 賀邁)
花を置く場所を書棚に考える(中武 重晴)
恋しくて恋しくて重なる狂気(春田あけみ)
努力した分だけ神は降りてくる(肥田木聞明)
古文書を積んで文学部が消える(森園かな女)
下積みの痛みに雑魚は耐えている(菱木 誠)
赤紙だけは嫌だと叫ぶ再生紙(さわだまゆみ)


~友の会「素敵」(奈良/南 芳枝選)より抜粋~
さりげなくありがとうねと言える人(中武 弓)
マドンナが素敵振りまくぼっちゃん路(肥田木聞明)
佳句 折り紙の妙技お伽の作る(永友 淳子)
佳句 一眼レフ覗く世界は万華鏡(永友 淳子)
佳句 友情が荒巻鮭に化けて来た(富田 博)
特選 ホスピスで素敵な生き方を拾う(さわだまゆみ)


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by ringo-utahime | 2016-02-01 18:08 | 川柳誌 | Comments(2)