りんご詩姫のブログ(新)

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2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡

「川柳葦群」第40号

「川柳葦群」第40号(柳川市・梅崎 流青 編集発行)を紹介。
44ページ。

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◆葦の原推奨作品(梅崎 流青選)より抜粋

水のない川が流れている枕(荻原 鹿声)
回転木馬揺らし戦争したむかし(土居 哲秋)
人を売る指しなやかに強かに(木本 朱夏)
凍てる夜は又三郎が戸をたたく(小林 宥子)
正体がバレないように笛を吹く(夏 夕子)
他愛ないことを話して雨になる(山部 牧子)
わがままに生きて孤独の終身刑(さわだまゆみ)
カタカナでしゃべると唇が渇く(青砥たかこ)



~「川柳葦群抄」より抜粋~

スペアキー貰って悩む親密度
振り出しに戻る覚悟に紙オムツ
(郡山/山下 和子)

夕焼けよ貧しき過去は追わぬとも
老人が流されていく赤い河
(札幌/小林 宥子)

定型から外れてみたい茹で卵
老い先を見つめる風の中のバラ
(和歌山/木本 朱夏)

傷だらけ別れてからの海の色
石女や骨の髄まで女です
(福岡/清野 玲子)

誰の手も垢にまみれているでしょう
人間の舌はだいたい二枚ある
(中津/和才 美絵)

退屈を蹴飛ばす薔薇のボランティア
リハーサル通りに行かぬ介護録
島の夕日 企業戦士の骨を抜く
プライドを脱いで専業主夫の道
戦争の好きな神様いる不思議
(宮崎/さわだまゆみ)


風掴むために乗り込む観覧車
生卵握り微熱があるらしい
(栃木/荻原 鹿声)

風が来て遊ぼうと言う昼下がり
正直に白いご飯が炊き上がる
(柳川/吉開 綾子)

百分の一も分かっていない胸
オレンジの屋根楽しそう哀しそう
(佐賀/真島久美子)



◆前号「川柳葦群抄」鑑賞(新家 完司)

コーヒーの香の線香を焚く盂蘭盆会(さわだまゆみ)
蝉しぐれの中に葬る朝の棘(長井すみ子)
生き残ることにも疲れ誤字脱字(中村 鈴女)
百年も前のおとこに恋をする(柴田 美都)
夕焼けが淋しがり屋を染めている(大屋 夏子)



~近詠「葦の原」(梅崎 流青選)より抜粋~

鍵かけて人間不信くり返す
室生寺の鐘切々と風に鳴る
(糟屋/中村 鈴女)

走り過ぎると戦争が近くなる
白紙では呉れない死亡診断書
(津山/土居 哲秋)

せかせかと生きて踵を踏みつぶす
嫋やかに夜をまとって逢いに行く
(和歌山/木本 朱夏)

さよならと小声で去った雪女
ほどほどの馬鹿になりたや仏さま
(札幌/小林 宥子)

ハンカチが危ない色に染まってる
とりあえず笑っていよう冬いちご
(福井/奥村美枝子)

小さめの傘でひとりは濡れている
面取りをすれば言葉も丸くなる
(京都/宮原 せつ)

シュレッダー恋の終わりはいさぎよい
感情線伸ばす妬心のふたつみつ
(札幌/夏 夕子)

風船の一つがかえらない広場
地雷原誰も気づかぬ振りをする
(福津/長井すみ子)

秋の陽はもう短編を書き終えて
水たまり一期一会の雲がゆく
(大和高田/板垣 孝志)

耳鳴りの季節よ今日も冬籠り
弾け散るまつりの後の虚ろかな
(熊本/中川しのぶ)

人のいい下駄の鼻緒は切れたまま
星の位置貫き通して無一物
(奈良/山部 牧子)

約束は誰ともしない淋しがり
平凡な幸せ傘を買いました
(筑後/木村 翔龍)

充電をし過ぎて弾まないハート
別れ話聞いて煮つまる豆腐鍋
問題点見て見ぬふりの自動ドア
スーパームーンゼロの私を曝け出す
わがままに生きて孤独の終身刑
卵かけごはん独りのクリスマス
泣きたい気持ち笑い飛ばして赤ワイン
(宮崎/さわだまゆみ)


擦り切れないようにときどき空をみる
恋人未満こころを満たす絵が画けぬ
(岐阜/堀 久美子)

極月のくちびる紅く紅く塗る
わたくしが流れていった冬の川
(福岡/柴田 美都)

鍵つける日の哀しみと悔しさと
また爪を汚す優しくなる度に
(佐賀/真島久美子)

お喋りが過ぎてアワダチ草の悔い
一匹のヒト科になってゆく枯野
(和歌山/佐藤 倫子)

褒められた今日を抱きしめ生きていく
ジェラシーの鋏錆びてもいいんだよ
(荒尾/松村 華菜)

ネガティブを描く二色のクレヨン画
空想の中を泳いでいるピエロ
(松江/石橋 芳山)

わたくしを解毒してゆく空の青
一匹で生きる男のやせ我慢
(朝倉/緒方 章)

唇だけで満たされましょう白い髪
美しいもの洗っても黒い水
(鹿児島/石神 紅雀)

やんわりと妻が背を押す応援歌
ちぎれ雲人恋しくて恋しくて
(福岡/石田 酎)

さりげなくサヨナラ言っていた友よ
歩きだす別の男が胸にいる
(宮崎/西岡 南風)

冬ざれへ色鉛筆の温い絵だ
オリオンを覗く眼鏡で世を渡る
(都城/主税みずほ)



◆前号「葦の原」鑑賞(大西 泰世)より
未使用の青空ここで出そうかな(清水美智子)
どの指も叛くきっかけ待っている(長井すみ子)
悲しいねすぐにゴメンナサイと言う(真島久美子)
音もなくヒトの毀れてゆく気配(村上 久美)
あやとりを手繰ってふる里へ帰る(柴田 美都)
鉛筆を削ろう愛が届くまで(弘津 明子)



◆課題吟「開く」(小林 宥子選)

満開の桜わたしは旅に出る(平井 翔子)
胸襟を開いてからの冬ごもり(中川しのぶ)
玉手箱開く勇気を試される(太田ちかよし)
四次元の扉を開けてから独り(佐藤 倫子)
 自動ドア開く疑うこともなく(堀 久美子)
 愛犬にだけ心開いている戦士(さわだまゆみ)
 認知症の母が開いた別世界(三宅 保州)
 いたずらな風が開いた自動ドア(選者)


◆課題吟「鈴」(山口由利子選)

信じよう心の中で鳴らす鈴(肥田木聞明)
朝帰り詫びているのか猫の鈴(太田ちかよし)
迷路から出るまで母は鈴を振る(楠根はるえ)
亡き母の根付けの鈴と旅に出る(さわだまゆみ)
乳母車手さぐりの世を突き進む(主税みずほ)
 贖罪の遍路の鈴が澄んでくる(楠根はるえ)
 居酒屋に潜ると首の鈴が鳴る(石橋 芳山)
 修験者の目にも愛らし彦の土鈴(選者)


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# by ringo-utahime | 2017-01-06 15:15 | 川柳誌 | Comments(0)

『目(眼・瞳)』川柳

昨年12月、数年ぶりに「コンタクトレンズ」をリニューアルした。

数年前から「遠近両用コンタクトレンズ」を使用している。

コンタクトレンズはメガネと違い、瞬きの際に目の中で回転してしまうので、遠近両用コンタクトレンズは《レンズの中心部が強めの度数、外側の部分が弱めの度数》という設計になっている。
レンズの外側から中心に向かって、近用部・移行部・遠用部の三層に分かれる。

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「せっかくコンタクトの定額制プランを利用しているのだから、半年に一度は検診に来てください」といつも言われるのだが、時間がないのと、つい面倒になって、なかなか眼科に足を運ばないのが現状。
反省すること、しきり。

コンタクト装着時には、目薬も欠かせない。

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パソコンやスマホの使用過多で、ほとんどの現代人は「疲れ目」に悩まれているのではないだろうか。

ちなみに、目に良いとされている食品には、ブルーベリー、緑黄色野菜(ケール・ほうれん草・ブロッコリー・人参)、レバー、魚介類(サザエ・ホタテ・ハマグリ・アサリ・イカ・タコ)、卵黄、ごま、カシス……などがある。



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所有する川柳本から、課題『目(眼・瞳)』の川柳を集めてみた。

【目(眼・瞳)】
象さんのようなやさしい目に負ける(柏木 和代)
発端はふと目が合った昼下がり(松岡十四彦)
病人のあきらめている目に出会い(平井与三郎)
子はみんなママの味方をする目つき(小林 敬山)
新鮮な街を見たくて目を洗う(片岡 直人)
心まで覗かれそうな目に出会い(麓 弘子)
誘う目に許す目元が笑いかけ(中野 悠歩)
目を閉じてものいう人の根性悪(丹波 太路)
目をつむることにも慣れて自己欺瞞(岡田ツユ子)
この席でそれを言うなと目で抑え(櫻井 長幸)
燃える目で好きな人などないと言い(熊野 禎三)
目が二つあって眼帯ありがたし(宮城 亜亭)
伏し目がち言えば言うことある女(米澤 暁明)
つぶてより痛いだまっている視線(田中 南桑)
耳打ちに妻のかがやく目も久し(博多 成光)
美はそこに十人十色男の目(須之内まいと)
薙刀の気魄恩師の瞳にのこり(平井 良子)
殴られて殴られ役の瞳がきれい(渡辺 吐酔)
澄んでいる瞳に嘘をつけずいる(川井 古雨)
鎹と知らぬ子供の澄む瞳(松崎 豊)
ほめられる人の隣で目をそらし(安田蝶の助)
純喫茶の隅にスランプ目をつむり(高田しかを)
右の目が左の噂見たくなる(古本 修六)
見て見ない振りの出来ない目が奇麗(宮内 泉都)
時々は泣いて眼のアカ掃除する(馬場しゅうじ)
目線下げ聞こえはじめたギャル言葉(小舟 英孝)
偽りを固めてしまうクールな目(大塚 角坊)
もうひとりのわたしの醒めた目が恐い(中西美和子)
嵌り役さすが見抜いた目は確か(能勢 孤高)
左の目と右の目別の女みてる(福岡 義龍)
ことばより目のかがやきを信じよう(弓削 和風)
孫の目が欲しい私の針仕事(吉野 馨)
白い杖大地しっかと踏みしめる(牟田口善治)
老眼に天眼重ね活字好き(林 伯馬)
献眼の目で次の世も見るつもり(北川志津子)
人生の裏を見てきた目を洗う(板井 水狗)
保護司の目正面に見て立ち直る(保木 寿)
君の瞳が少年になるチョコパフェ(児玉 寿子)
誰かしら仮装の中の瞳が笑う(鷹野 五輪)
十指みな目にして手話が美しい(大橋 政良)
能面のすでに二つの目が笑い(新井 笑葉)
廃棄物目のない魚が書く訴状(池 さとし)
目隠しをとれば独りの飯茶碗(高松 時子)
哲学を少し捉えた秋刀魚の目(田中 良積)
振り向けば振り向いている過去の人(小野 桂仙)
アイバンク絶対生かす私の目(後藤 博子)
私のね見る目確かでこの旦那(野口らいら)
老眼鏡批判する目が肥えている(村上 翠石)
反抗期終わったみたい目線合う(矢村なお美)
目が合って仲良くなった綿ぼこり(菅井 真美)
真夜中の蜘蛛が寂しい目をするよ(小島 蘭草)
営業のスマイル眼だけ笑わない(高杉 力)
簡単に特攻語るなと伏し目(石神 紅雀)
目薬を忘れずにさしニュース見る(中倉千恵子)
目障りな荷物が多く落ち着けぬ(藤野佐津子)
目が合ってまた火が付いた古い傷(元持 和子)
もう一度素顔になっている目線(須田さゆり)
みどり児も笑う瞳に家族の和(森川 京子)
裏切りも嘘も知らない子の瞳(倉田くみこ)
何にでも挑戦ひとみ輝かせ(本間 枝美)
飢餓の子の目が悲しげな写真展(成田 勉)
目の中に居座るひとの在りて冬(朱夏)
虫めがね大げさに言う癖がある(のぶ久)
きれいな眼だ夕焼雲で洗ったね(義子)
目立たない役の苦労に感謝の目(島吉)
涙目に叱る言葉を折りたたむ(喜代之)
他人の目で見たい生きざまわが姿(敏弘)
誕生日来るたび目減りする余生(幸一)
純粋な瞳が矛盾衝いてくる(峰保)
清らかな瞳が合えば叱れない(美津子)
満ち足りた瞳に安堵する乳房(峰保)


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# by ringo-utahime | 2017-01-03 22:15 | 川柳(課題別) | Comments(0)

「川柳番傘1月号」

番傘川柳本社(大阪市北区)発行の
「川柳番傘1月号」を紹介。190ページ。

表紙絵は「松に富士」。

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第2回 水府賞
笹倉 良一(奈良市)

手で書いた丸は人間臭くなる
生き方は自由逝き方は不自由
振り出しに戻って白になりきろう

第2回 番傘賞
菊地 良雄(横須賀市)

守れない約束ばかりしたい恋
辞退するつもりで待っている叙勲
ラストダンス男が貴重品になる

第3回 磯野いさむ賞
土居 哲秋(津山市)

今日も掌を合わせて午前五時の水



◆年間秀吟抄より

泣け笑え喜怒哀楽と踊らんか(黒川 孤遊)
バラの棘笑い転げているのです(真島美智子)
世渡りの下手さを恥じることはない(安田 翔光)
南風北風生きていく力(中武 重晴)
生き下手の握り拳に春が来る(中武 弓)
トンネルを抜けると次は春の駅(平本つね子)
忠告を無視した悔いが付きまとう(日高 賀邁)


◆各地句報秀吟抄より
大根に君の温みもしみわたり(入来わくわく/とよ子)
踏ん切りがつかない愛を茹でてみる(熊本お茶の間/孤遊)
隅っこで無欲装うコップ酒(宮崎/桂介)
控えめに暮らそう天も味方する(入来わくわく/いさ子)
限りなく薄味になる妻の愛(佐賀/清弘)
仕方なく脳の指令で出す涙(佐賀/清弘)



~同人近詠(自選)より抜粋~

偏見を一途な風に見抜かれる
一滴の情け紅葉マークに助言する
(都城/主税みずほ)

入退院やっと繋いだ初日の出
新年を持ち越す課題しぼり込み
(宮崎/岩崎 哲)

極楽も地獄も金の使いみち
四季の花いつも似合いの広辞苑
(宮崎/中武 重晴)

おみくじを結ぶ私のプロローグ
どの色も命をもらう花ばさみ
(宮崎/中武 弓)

漢字借用大和ことばも丸く書く
空海の梵字漢訳した凄さ
(宮崎/西岡 南風)

性悪説ネットの世界むしばまれ
忙しくなってしまった退職後
(宮崎/間瀬田紋章)

祖母も着た七草晴れ着セピア色
決めました何があろうと妻でいる
(薩摩川内/石神 紅雀)

あやとりの紅い輪変わり身の早さ
庭草の凍て蝶新春を動かない
(福岡/冨永紗智子)

偽物の笑い声聞く冬の雨
格安の航空券で君の胸
(佐賀/真島久美子)



~誌友近詠(森中惠美子選)より抜粋~

《巻頭》
零にある豊かさを知る無位無官
陽へ感謝ダイコもカキも深い味
裏側が読めて少年から大人
(南国/橋田 綾子)

ポケモンGOへ明ける平和なお正月
初売りの核シェルターが売り切れる
お雑煮もおせちも吐息抱く独り
叱ってくれる友へ寒中見舞状
聖地巡礼母の遺影を抱いて行く
(宮崎/さわだまゆみ)


一人もいい一人がいいと秋灯下
民の声が町を動かし変えていく
悲しみの笑いなのだなピエロの目
(鹿児島/馬場ナオミ)

自画像へ使いきれない色がある
両の手に泣きたいほどの陽の光
蕎麦の花散るきっかけを見失う
(薩摩川内/春田あけみ)

雑踏に夢買う人の長い列
新春を告げる雄叫び鶏の声
好きな町博多雑煮の味に慣れ
(福岡/平本つね子)

節目には空ける独りの赤ワイン
打ち明けるその気にさせた星明かり
(宮崎/永友 淳子)

飄々と騒がれもせず家守る
旬のもの出され緊張ほぐされる
(宮崎/日高 賀邁)

温かい風になるまでペダル踏む
介護する母へ感謝の服を選る
(宮崎/肥田木聞明)

十年日記自分を褒めて三冊目
妻の名が消えた賀状を淋しがり
(宮崎/富田 博)

ミサイルのポケットに死を詰める北
あり余る才能神が妬いたのね
(鹿児島/松本 清展)



◆前月号近詠鑑賞より抜粋
《同人の部》(福岡/益永 克之)
老春の机を飾る五七五(真島 清弘)
口角を上げたら少し軽くなる(真島久美子)
耳朶が人恋しくてほてりだす(真島美智子)
《誌友の部》(東京/おかの蓉子)
天敵がいるから自負を強く持つ(冨田 末男)
焦げつきを見ないふりして蓋をする(春田あけみ)
背伸びして百歳の愚痴聞いている(増田 紗弓)


◆課題吟「どきどき」(坂出/河合美絵子選)より抜粋
テーブルの下で余震の去るを待つ(真島 清弘)
懸命に自然装い逢いに行く(日高 賀邁)
いきいきと妻が荷物をまとめてる(真島美智子)
身に覚えないパトカーがついてくる(馬場ナオミ)
異文化の風にときめく石畳(冨永紗智子)
どきどきが三日つづいた窯開き(中武 重晴)
箱根路へ号砲を待つ二十校(安田 翔光)


◆イメージ吟〈No.15〉(大津/小梶 忠雄選)より抜粋
一杯の酒に脱がされている鎧(さわだまゆみ)
焼酎がまさかこんなにうまいとは(日高 賀邁)
これ以上飲むと私でなくなるの(真島美智子)
このコップ私の心みたいでしょ(肥田木聞明)
マジックショーやがてコップが宙に浮く(太田ちかよし)
痛いほど分かる話を聞いている(真島久美子)
しあわせになる薬です召しあがれ(主税みずほ)
半分こしましょ一緒に眠りましょ(春田あけみ)
水中花あなたを待っていましたの(野口きよみ)


◆各地句報11月句会より抜粋
《入来わくわく番傘》
産まれたての赤子湯船へ男の手(紅雀)
妻という文字から遠い女です(あけみ)
新妻が三日と持たず指図する(夢修)
だれが何と言おうと妻が世界一(清展)
《宮崎番傘》
よく喋る男も黙る旬の鍋(喜宏)
鍋囲みたちまち溶ける主義主張(よしひさ)
禁断の恋が燃えてるキムチ鍋(まゆみ)
はたいてもまとわり付いてくる枯れ葉(のりとし)


◆友の会「縁」(香川/安田 翔光選)より抜粋
縁あって毎夜番傘枕辺に(富田 博)
贅沢に縁のなかった良いわが家(肥田木聞明)
これも縁家族となった迷い猫(太田ちかよし)
都会とは無縁なままで土と生き(永友 淳子)
逆縁の母に寄り添う九官鳥(さわだまゆみ)
仮の世を彩る濃やかな縁(選者)


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# by ringo-utahime | 2017-01-02 20:15 | 川柳誌 | Comments(4)

『鳥(酉)』川柳

寒中お見舞い申し上げます

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静かに新年を迎えました。

服喪中につき、年頭のご挨拶を遠慮させていただきます。

2017年もどうぞ宜しくお願いいたします。



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酉年なので、課題『鳥(酉)』の川柳を集めてみました。

鶏、烏、鳩、雁、雀、白鳥、ペンギンetc.……所有する川柳本から拾っただけでも、あまりにたくさんあり過ぎました。


【鳥(酉)】
鳩歩く三歩にみっつうなずいて(猪原 石荘)
住みついて鳩も駅舎の顔になる(橋本 隆司)
うぐいすが来そうな気配梅匂う(大神 由起子)
うぐいすが電子ブックで鳴いて春(中出 弘輝)
ヒチコックの鳥を連想さすカラス(大川 巴羊)
この頃の鴉は街に出て嗤う(陶山 幹生)
電柱のテッペン烏考える(岸本 吟一)
野仏にカラスは街の話する(初田喜美子)
飽食の街へカラスもご出勤(熊田 三枝)
子鴉の甘え聞いてる石地蔵(藤田 和郎)
カラスから食の乱れを突つかれる(中野 義一)
口惜しいが烏の知恵に負けました(武藤 端こ)
気取らない案山子に雀寄ってくる(柿本 美芳)
カナリアにはなれぬ雀としての自負(高柳 和花)
プライドをうまくくすぐる群れ雀(竹屋 和子)
街路樹で今日も雀族コンサート(島田 公惠)
初つばめお宿はビルに変わったよ(山口由利子)
バリアフリーの街つばくろも低くとぶ(古川ときを)
この国へ期待してくる渡り鳥(山本 明)
秋冬もの入れ替え急ぐ渡り鳥(山本 朝生)
リーダーへ命をかける渡り鳥(日高 伸子)
ミサイルの行方を告げる渡り鳥(柳澤 智毅)
生涯を時差繰り返す渡り鳥(倉田 文太)
私のはすこし疲れた青い鳥(安井 久子)
ピエロにはなんにもくれぬ青い鳥(進藤すぎの)
いつまでも思わせぶりの青い鳥(中野 義一)
生きるとはきびしいおきて鳥渡る(米澤 昭子)
火の鳥を抱いた両手が眠らない(四枚田正敏)
火の鳥は喜寿の胸にもいるのです(大塚 純生)
百舌が鳴くやがて山小屋人払い(中野 義一)
トキいわく死ぬ程佐渡が好きだった(中野 義一)
いよいよの五輪を囃すこはくちょう(石田 常念)
バードウイーク小鳥がうちの庭へくる(辻本 俊夫)
篝火に鵜の初顔が武者ぶるい(秦 たえ子)
助走路が長くて飛べぬあひるの子(尾崎 呂谷)
じゅうなんに揺れて浮かんでユリカモメ(山田由美子)
ペンギンの一生懸命三枚目(梶原 祐幸)
色紙の鶴はいつでも飛ぶかまえ(西森 絹子)
売る程は産まぬが鶏は放し飼い(大藪 布袋)
火の鳥がまだひっそりと胸に棲む(林田千鶴子)
君が代を唄いたそうな伊勢の鶏(深野 吾水)
夜を昼についで産ませる鶏舎の灯(福田秋風郎)
鶏にぐっすり眠る夜がなし(岩崎 一博)
鶏が機械に見える一万羽(窪田 善秋)
鶏の二羽も日課に入れて住み(池原喜美子)
にわとりの翔ぶ日に賭けていた誤算(津田 一江)
軍鶏の目はもう人間を見ていない(鋳谷 今糸)
口々に何かいうてる家鴨たち(南出 陽一)
雨脚をみつめる高架下の鳩(片岡 筍)
首振って歩くと鳩がついてくる(坂倉 広美)
山鳩が遠く鳴く宿隠れ逢う(鋳谷 京糸)
ほととぎす奥の院までのばす足(中村 笠人)
黒いので烏はいつも損をする(門脇 信男)
庭に来たカラスに何かとられそう(奥山鳳寿郎)
カラスの群れ夕日の中にすいこまれ(東野加寿子)
雀来てあしたに生きる詩を語る(堀野 准一)
帰省して軒の雀と対話する(金川 佳鳴)
愛の大きさ駅のツバメの巣をごらん(片岡つとむ)
つばめにも門限があり見世を閉め(高谷 梵鐘)
親はいつ食べるかつばめ子を育て(吉岡 恒彦)
万博は見たかとツバメすれちがい(多納 巷雨)
原潜がひそみ燕の帰る海(平井 青踏)
ミニの娘の膝より低く飛ぶつばめ(平本 正子)
先住権小鳥籠にもあるらしい(多田 俊子)
小鳥籠ゆっくり年をとる二人(岩田 一笑)
鳥かごへ野鳥の友が来る我が家(牧野 定子)
鳥籠の水浴びひととこ虹を生む(福島 郁三)
来年もおいで巣箱は置いておく(上妻 炎志)
文鳥を手のりにならしまだ一人(内山 憲堂)
文鳥を指に遊ばせ車椅子(高城 裕泉)
さわやかな奇跡文鳥まいもどり(坂成ゆり子)
よく見れば小鳥も父と母の役(福田秋風郎)
少年に何か教えて小鳥死ぬ(中野 義一)
くすぐってやろうか雛の無表情(野田はつを)
好き好きと九官鳥におぼえさせ(渕脇えい子)
九官鳥にも虫の居どころ黙秘権(山本 美春)
丹頂鶴のおしゃれは赤いベレー帽(二川 三語)
カメラ見て鶴の大股二歩三歩(黒目 大鳥)
ひと声は銀一色の中の鶴(保木 寿)
退屈な鶴が飛んでる長寿国(木村 驢人)
翔ぶために広げた羽根でない孔雀(岩尾多見三)
白鳥が来て干し柿に艶がでる(片上 明水)
写真家の目は白鳥の向きを待ち(園田 蓬春)
地球は一つ国境のない渡り鳥(内藤 凡柳)
ゆく国の人あたたかし渡り鳥(内藤 凡柳)
自信満々首伸びきって渡り鳥(山田 菊人)
目前でするりと逃げる青い鳥(飯沢 鳴窓)
鴉の子わたしは月の泣き黒子(川上三太郎)
枕木を数える鴉男前(岡橋 宣介)
草分けの目玉を食べにくるからす(尾藤 三柳)
喪服着て鴉の恋のややこしさ(成松 浪人)
赤い実を食べても食べてもまだ鴉(真弓 明子)
雁の列見送る裾が冷えて来る(乾 ふたよ)
人の死のあっけらかんと雁渡る(細川 静)
孫を呼ぶ間にもう消えた雁の列(横尾 東川)
いま俺が見ていなくても雁わたる(西秋忠兵衛)
ゆく雁を仰いで人は老いてゆく(上久保山人)
障害の子のやさしさへ燕来る(安西まさる)
母の日の母と見上げるつばめの巣(平賀 紅寿)
被爆都市つばめが低く低くとぶ(吉富テイ子)
つばめ来る息子むすめは遠国に(鋳谷 京糸)
燕の巣村になんでも診る医院(平井 青踏)
檻の鶴又眼を閉ずるほかはなし(橘高 薫風)
鶴の瞑想或は人より深からん(永田 俊子)
鶴は北へみんなさみしい革命家(古谷 恭一)
夫の部屋に鶴の来ている気配する(安藤まさ代)
片足で鶴の思案はまだ解けず(伊豆丸竹仙)
鳥になろう鳥になろうと思いつめ(田口 麦彦)
ひとつずつ荷物を捨てて鳥になる(西秋忠兵衛)
スリッパが片方 鳥になったのね(瀬良 夏樹)
鳥帰るいじめられっ子先頭に(渡辺 隆夫)
火の鳥を飼おう野心を餌にして(星野 かよ)
白鳥が眠る涙の形して(小野 爲郎)
敏感に白鳥へ来る火の匂い(大野 風柳)
白鳥になってしまったトウシューズ(新岡二三夫)
白鳥も気品を見せる二重橋(石川 三昌)
白鳥がきてバランスを保つ町(塩田 悦子)
帰らない鳩弟を眠らせず(宮本 紗光)
菩提樹のした人は食べ鳩は飢え(瀬々倉卓治)
鳩を撃つ指を一本持っている(鈴木 稔)
駅前のハトが私を離さない(市村 姫子)
片足の傷ついた鳩その後見ず(鈴木 泉福)
ペンギンの列非武装で歩調とる(速川 美竹)
ペンギンの歩幅が柩まで続く(佐藤 容子)
ペンギンの整列である組閣式(田口 麦彦)
ペンギンの芸は立ってるだけでよい(野里 猪突)
ペンギンのわびしいときも胸を張り(古下 俊作)
何の罪白いカラスを宿らせて(まみどり)
改心が足らずわたくしはからす(村井 規子)
戦争が終わる夕焼けカラス飛ぶ(竹内茶目坊)
ヒロシマの折り鶴飛べぬ空がある(田中 稔)
鶴亀の掛け軸変える目出度き日(橋本 玲子)
8・15止まったままの鳩時計(宮本 禮吉)
母の折る鶴はやさしい顔になる(友成真理子)
福島の小鳥香川の浜遊び(増田いくよ)
月天心一途に丹頂日本海(塩見 一釜)
親鳥も食べられそうな雛の口(竹本四四一)
いじめっ子いないきれいな雁の群れ(西谷 良子)
嬉しそう小鳥が守る無人駅(小山 翠泉)
ヒトよりもカラスは凛と生きている(岡田 陽一)
絵のない絵本青いカラスが棲んでいた(中前 幸子)
夕日背に力を受けている鴉(いしがみ鉄)
残照や鴉一羽が火の鳥に(梅村 暦郎)
腹までも黒いカラスで生き残り(荒村 睦)
喪服から飛び立ってゆく万羽鶴(和田 洋子)
命ひとつ今宵は鶴のように舞う(福田 文音)
雪の夜 影絵の鶴はとびたちぬ(松田ていこ)
紙の鶴紙の椿もいのち乞い(森中惠美子)
鳥の声今日も生きてる生きている(喜田 啓之)
鳥逃げて空を見上げる癖がつき(早良 葉)
さよならが鳥の切手でやってくる(桂 晶月)
鳥かごから逃がしてあげるわたしの手(西田 雅子)
樹の下で鳥の悲しみ聞いてやる(山部 牧子)
群れたがる雀の本音聞いてみる(廣江 利徳)
農業の明日を危惧して稲雀(中野 義一)
木犀を散らし木犀から雀(荻原 柳絮)
建て売りの軒を雀が先に借り(児玉 明窓)
雀の巣つつかれそうに子が覗き(石川 寛水)
参観日さえさえずりやめぬ親雀(松岡 七郎)
病窓へパンをちぎって呼ぶ雀(藤岡 健次)
雀の団体みたい熟女のバスツアー(大政 利雄)
青い鳥わたしの前で売り切れる(さわだまゆみ)
白鳥つづる苦役をつづるものがたり(ヒロ子)
白鳥を鳴かせて空は穴だらけ(冬子)
白鳥の首たおやかに般若経(孝之助)
鳩杖の誇り百寿も視野のうち(羊我)
一生を平で終わった伝書鳩(富月)
豆鉄砲喰った鳩です癌告知(ケイ子)
凛としてひなが巣立ちの顔になる(多紀子)
飽食のカラスは知らぬ飢餓の国(日出子)
鳥籠の中で育っていた怠惰(忠幸)
人間の哀楽見てる籠の鳥(紀代子)
亡き夫よおしどりとなり生きてゆく(千重)
維新の会に食指動かす渡り鳥(芙美子)
戦争のない夕焼けを飛ぶカラス(明)
酉年の父は早起き自慢する(裕子)
さあ羽の生えた人から飛んでゆけ(志津子)
鳥の声してこの日安寧だと思い(和尾)
良寛を知った雀に山で会う(ヤス子)
雀なら幾度切られた人の舌(吟二)
旅に出ると言ってまだ居る雀の子(心象)
退院へ先ずはめでたや千羽鶴(民生)
長男に美しい鶴舞い降りる(睦子)
米寿きて真っ赤な鶴のちゃんちゃんこ(みどり)


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皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。


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# by ringo-utahime | 2017-01-01 09:50 | 川柳(課題別) | Comments(2)

『百点(満点)』川柳

今秋、カラオケの機械をリニューアルしました。

《高精度採点方式》を選ぶと、相対的に高得点が出るようになりました。

「音程」のパーセンテージと、「音感」の点数から、総合得点が表示されるシステム。

これまで、川柳仲間のSさんとNさんが、それぞれ百点を出されています。


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私も、昨夜、やっと2回目の百点を出しました。
楽曲は「X JAPAN」の「Forever Love」。

一度百点を出した楽曲でも、毎回百点を出せるわけではありません。
やはり、その日の体調などに左右されるようです。

他店のカラオケよりは、ぐっと高い点数が出るので、楽しいですよ。

もちろん、点数を出さないようにすることもできます。

カラオケのお好きな皆さん、ぜひ歌いに出ていらしてくださいね。


『りんごの詩』の営業は、
年内は30日(金)まで、
年始は1月4日(水)からです。



今年も大変お世話になりました。
ありがとうございました。

来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

皆様、良いお年をお迎えくださいませ。


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課題「百点(満点)」の川柳を集めてみた。

【百点(満点)】
百点を取ったらパパの子にされる(鈴木 青古)
百点が青葉の道を駆けてくる(奥村 吉風)
百点じゃないが合格点が出る(井上 園子)
百点の夫を亡くし泣き正月(杉本美智子)
百点をあげよう本音で生きた人(片岡 弘)
まぐれでもこの百点は神棚へ(池田ちえみ)
満点でない自画像を愛してる(西脇 冨美)
満点にされて天寿を燃え尽きる(金子 花泉)
満点にひとつ足りないものがある(小林 桜花)
満点の男にボケがしのび寄る(近藤 道子)
満点のない人間があったかい(中西 隆雄)
満点の評価にぐっと熱いもの(岩田 柳堂)
満点の星にあなたの話する(沼澤 閑)
満点はいらむ素直なこどもいい(小林 昭男)
満点を付けられた子の荷が重い(久次 敦生)
満点は無理だが出来た嫁御寮(弥生)
最高点あげたい老母の棺閉じる(マスミ)


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《追記》
2017年1月9日(月)、12日(木)、4回目・5回目の百点を出しました。どちらも演歌です。


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# by ringo-utahime | 2016-12-29 10:35 | 川柳(課題別) | Comments(2)

2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡


by りんご詩姫