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『毬』川柳

昨年の秋に、柳友から手作りの毬〈まり〉をいただいた。
直径約13㎝、重さ84グラム。朱と緑のコントラストが鮮やか。

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毬の歴史は古く、中国から渡来したものらしい。7世紀のなかば日本では蹴鞠の遊戯があったが、こんな毬を使っていたのだろうか。
蹴鞠が進化したようなスポーツに「セパタクロー」がある。9世紀頃から東南アジア各地で行われていた球技で、ボールはプラスチック製(以前は籐製)とか。アクロバティックなアタックが有名で「空中の格闘技」と呼ばれている。観戦するだけでも楽しくて好きなスポーツの一つだ。


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課題「毬」の川柳を集めてみた。


【毬(鞠)】
苦労して手なずけた毬手から落ち(木村 彦二)
よく弾む毬で何時でも翔びすぎる(板谷 恵子)
ぱんぱんの毬ふまれても蹴られても(米澤 昭子)
よく弾む毬でA型同士です(下村 瑞穂)
みんな泣かないで手毬をつきましょう(時実 新子)
あたたかく抱かれたころの毬の色(武藤 阿衣)
母の手を離れた毬がよく弾む(高橋 紀代)
はずまない毬で世間に住み慣れる(村瀬 幹子)
無人駅風が手毬をつきにくる(藤本久美子)
落し穴気付かぬ毬の有頂天(信子)
かあさんの視野いっぱいに赤い毬(加央里)
てんてん手毬故郷は知らぬ人ばかり(和子)
二世帯の大きな毬を渡される(坂本さちこ)
掌中の毬が勝手に跳ねたがる(岡部 美雄)
蒼天は無限少女はマリになる(柳沢みち子)
よく跳ねる毬が死線を越えたがる(中村 双葉)
飛切りのくすりが効いて弾む鞠(毛利まさ女)
振り出しに戻って母の手毬歌(久保田 進)
八十の毬はどっこいしょと休む(田部 雛子)
はずまない毬が広場で濡れている(塩路よしみ)
宇宙船地球を毬にして遊ぶ(岡部 暖窓)
この辺で手を打つ妻の毬はずむ(大野美奈子)
枯葉蹴り手毬のように児ら駆ける(関根 静子)
歳時記の中心に置く手毬唄(小林 良恵)
毬の色ころんで忍をしのばせる(竹森富久江)
わだかまり解けて月見の手毬唄(藤井 北灯)
はずまない毬でも投げる生きる手で(加藤喜代子)
弾まない毬の中身が重すぎる(舟山 知恵)
ハミングの毬弾み出す鬼の留守(前島 滋朗)
愛された記憶で弾む子らの毬(上村 脩)

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by ringo-utahime | 2015-03-05 17:20 | 川柳(課題別) | Comments(0)

2013年4月開設『りんご詩姫のブログ(新)』‥‥文芸川柳、フラメンコ、ボイストレーニング、パン教室、グルメ等々、趣味に生きる元気印「りんご詩姫」の〈気まぐれブログ〉。小さなスナックのママです。よろしく♡♡


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