第47回宮崎市民川柳大会
2016年 03月 28日
出席88名(うち県外は、福岡1名、佐賀10名、鹿児島10名)+欠席投句5名=合計93名。
私は諸事情により残念ながら欠席投句だったので、植田のりとしさんに頼んで、大会の模様を録音して貰った。
※写真は、真島久美子さん、植田のりとしさん提供。
各課題ごとに、平入選41句、佳作5句、準特選2句、特選1句、軸吟(選者吟)1句の計50句を選出。
脇取りは、肥田木聞明、七條美千、二宮 信さんの3名。
私の入選句と上位入選句のみ、下記に記載。
※ボイスレコーダーを聴いて拾ったので、漢字等表記間違いもあり。ご了承のほど。
【薬】(宮崎)吉井 楼太選
入選 安定剤いらぬ桜の膝まくら(さわだまゆみ)
佳5 ドクダミの効能を説く母の医書(七條 美千)
佳4 薬では治らぬ恋の花時計(西代みなみ)
佳3 薬袋のふくらみ母の枕元(間瀬田紋章)
佳2 鼻ぐすり内ポケットで締める首(西岡 南風)
佳1 薬草がノーと答える不老不死(西村 正紘)
準2 錠剤の祈りが癌の列にある(主税みずほ)
準1 ポケットの鎮静剤が底をつく(間瀬田紋章)
特選 不老長寿の願いを嗤う薬箱(さわだまゆみ)
軸吟 母さんの心の薬一行詩(選者)
【直選】(鹿児島)石神 紅雀選
入選 直線の男をつつむ割烹着(さわだまゆみ)
入選 一直線の信仰が生む血の歴史(さわだまゆみ)
佳5 世に逆らい一直線に飛ばす核(西岡 南風)
佳4 真っすぐに影を落として世を渡る(間瀬田紋章)
佳3 直線が生まれる ここじゃない何処か(真島久美子)
佳2 直線をはずれて昼寝しようかな(真島 凉)
佳1 真っすぐに生きて明日の米がない(江藤九州男)
準2 千年杉に一直線の意地を見た(主税みずほ)
準1 お父さんいつも直線かっこいい(真島 芽)
特選 容赦なく直線でくる子どもの眼(川崎 敬女)
軸吟 真っすぐな視線背中に父がいる(選者)
【台所】(佐賀)真島久美子選
入選 アドリブが冴えてる父の台所(さわだまゆみ)
佳5 埋もれたくなくてキッチンから逃げる(春田あけみ)
佳4 台所プリマドンナの妻が舞う(河野 博之)
佳3 哲学の匂い男が立つ厨(横尾 信雄)
佳2 お父さん片付けまでが料理です(福嶋 彦猫)
佳1 台所忘れた母を抱く夕陽(高峰 桂介)
準2 キッチンに妻のミサイル置いてある(山崎 蘭草)
準1 空襲もお産もあったかまどの火(西 ほたか)
特選 光らせる鍋は女の意地である(中島 俊子)
軸吟 まな板の音がしている始発駅(選者)
【舞台】(宮崎)間瀬田紋章選
入選 脇役のおんなが纏う導火線(さわだまゆみ)
入選 復興へ燃える男のせり舞台(さわだまゆみ)
佳5 舞台裏ここは翼を畳む場所(真島久美子)
佳4 清貧の舞台 万年筆ひとつ(真島 清弘)
佳3 産声が響く舞台が始まるぞ(細山田吐夢)
佳2 舞台裏ばかりを駆けている鼠(堀口 宏幸)
佳1 清水の舞台の下にマット敷く(黒木余生忘)
準2 さよならは桜吹雪の中でする(真島久美子)
準1 好きですの台詞に詰まる初舞台(宮崎よしひさ)
特選 博多座に林芙美子の風がある(山崎 蘭草)
軸吟 現役を去る日の舞台 稲を刈る(選者)
【古本】(延岡)荒砂 和彦選
佳5 青春の飢えを救った古本屋(主税みずほ)
佳4 古本に時おり帰省しています(あさきゆめじ)
佳3 古本に何か掴んだ跡がある(麻井 文博)
佳2 古本にもの言いたげな父の筆(橋本弐恵娘)
佳1 古本の傍線にある人生譜(二宮 信)
準2 色褪せた本を愛しむ春の宵(吉岡 野花)
準1 古本の手垢のしみにある矜持(橋本弐恵娘)
特選 パピルスの言葉の森にある絵巻(植田のりとし)
軸吟 古本の再読 果実の刻なぞる(選者)
【魔女】(宮崎)西岡 南風選
佳5 うたた寝へ可愛い魔女は三歳児(間瀬田紋章)
佳4 二十四時 淑女と魔女の分岐点(太田ちかよし)
佳3 にっこりと呪文忘れた魔女と棲む(工藤 照代)
佳2 貞淑な鏡が魔女を描きたがる(伊福 保徳)
佳1 強行の兆しか魔女が紅をひく(甲斐 雅人)
準2 魔女と天使 ふたつの彩を身にまとう(高峰 桂介)
準1 魔女の笑み弱いこころを突いてくる(藤井 英坊)
特選 喪服脱ぐ女は魔女に成り急ぐ(肥田木聞明)
軸吟 ひとり酒 魔女になりたい星月夜(選者)
~各賞受賞作品~
宮崎市長賞
ポケットの鎮静剤が底をつく(間瀬田紋章)
宮崎市議会議長賞
容赦なく直線でくる子どもの眼(川崎 敬女)
宮崎副市長賞
さよならは桜吹雪の中でする(真島久美子)
宮崎市地域振興部長賞
空襲もお産もあったかまどの火(西 ほたか)
宮崎市文化スポーツ課長賞
キッチンに妻のミサイル置いてある(山崎 蘭草)
宮崎番傘賞
色褪せた本を愛しむ春の宵(吉岡 野花)
大矢左近太郎賞
パピルスの言葉の森にある絵巻(植田のりとし)
宮崎市芸術文化連盟会長賞(※新人賞)
古本の傍線にある人生譜(二宮 信)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ふだん人一倍にぎやかなおっちょこちょいの私が居なくて、皆さんビックリされたみたい(笑)で、あとからたくさん電話やメールをいただきました。
あれこれ忙しくて、にわか作りの句ばかりでしたが、まあまあの成績で、ホッとしました。
今年はゆっくり桜を楽しむ余裕もなさそうです。
いつかまた、さくら草さんと仲良くお花見したいです。
m(__)m
りんごちゃんがいない大会なんて考えられないと思っていたけれど、「組織」がしっかりしていれば大丈夫なんですね。
昔の市民川柳大会に比べると、本当に明るく楽しい大会になりましたね。皆さんの努力のたまものだと思
哲さん、カッコよかった❤
コメントありがとうございます。
選者、お疲れ様でした。ありがとうございました。
宮崎番傘川柳会は小規模組織ですが、みんな仕事のできる方ばかりなので、頼もしい限りです。
今年の市民川柳大会が何とか無事に終わって、紋章会長が一番ホッとしておられることでしょう。
ふだん川柳大会に出席できることが、どんなに幸せなことかを、つくづく実感いたしました。
(^_^;)
りんごの詩、大変な時なのに本当にありがとう。
リンゴちゃんの気持ちに、こっちが泣きたくなったよ。
フレー!フレー!り!ん!ご!ッ!!!
昨日、卑弥呼の里誌上川柳大会の発表誌と葦群が届きました。感謝です。
今週始め、りんごの詩の常連のKさん(♂58歳)が、くも膜下出血で急死の訃報が入り、ショックを隠せません。
人生、何があるか判らないね。
だからこそ、私のモットーは常に「今を切に生きる」です。
何かと試練の春になりそうです。
(*_*)